百二十羽 ☆ リュリュエル、装置!

「ナユ様〜! ナユ様〜!

いないですね。どこに行っちゃったんでしょう?

エンジェリックア〜〜〜イでも見つかりませんし。

スライムを感じるゴーレムをかいくぐって、ダンジョンの深部まで来ちゃいましたけど、ダンジョンの深部でボク一人……。

こ〜〜〜こ〜〜〜ろ!

ぼ〜〜〜そ〜〜〜い!

で〜〜〜〜〜〜〜す!

し〜んとなんにも反応なし……。

なんだかとっても心細くて、独り言が増えちゃいますぅ〜」


さらに進むと、またまた扉!

ウィ〜〜〜ンと奇怪で機械な音で扉が開きました!


「ふぇわ!? 何やら、不思議な場所に来ました!

半円型のお部屋。壁には何やら四角い枠がいっぱい。

スイッチやらボタンやらがいっぱいの装置。

その前にいくつもの椅子が並んでいます。

ほぼ中心の少し高い場所には、まるで荘厳な玉座。

この空間は悠久の時を経たのか、なんとも言えない雰囲気をかもしています!


あれれ? 玉座のような場所に誰かがいます!

玉座は玉座なんですが、スイッチやらボタンやらいっぱいあって、とある世界の未来の医療用ポッドを思わせる装置ですね。

中には……偉そうな人の制服感を感じる、空色が素敵で少しきわどい、ドレス姿なロリっ娘……ナユ様!

ナユ様が小さくなっちゃってます!」


ドンドンドン! と、透明なケースを叩いてみますが?


「ナユ様! ナユ様! ドジっ娘ナユ様!

ドジっ娘にも反応しませんね……ポッドの中は液体のようなもの……いえ……ぬるぬるのスライムたちで満たされています!

これは一体なんでしょうエンジェリックア〜〜〜イ!

医療特化改良型生命維持スライム……

言うなれば! コールドスリープならぬスライムスリープ!

ふむふむ、なるほど。ぴこぴこ、パチパチ、ぽちぽち、ポチッとな!」


ごぽ! ごぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽ! がぱっ!

ウィ〜〜〜ン! と、玉座を残してポッドが床に収納されていきます!


「………………ごほ! がはっ! ごふっ!

うえぇぇぇぇぇ〜!

むぅ〜……永い眠りから覚めたようじゃな……しかし、わらわ一人……さみしいのう」


「ナユ様! おはようございます!」

「ごぶはっ!? 一人じゃなかった!? 誰じゃ、お主!?」

「リュリュエルですよ?」

「リュリュエル? お主、天使か!」

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