百十九羽 ☆ リュリュエル、妖精!
「や! やああああ!」
「華麗にトリプルアクセル斬!
大きなファットスライムを3回斬りつけて四分割です!
見事なまでのスライムソードの斬れ味!
さすがのボクもびっくりですエンジェリックア〜〜〜イ!
ふわ! スキル<天性のドジっ娘プレイヤー>が!
スキル<天性のラッキードジっ娘スケーター>に進化してます!」
「スケーター! あのね、リュリュエル!
あたし、子どものころは極寒の国にいて、氷った湖上の街に住んでたの! あたりまえにスケートしてたの!
あたし……何かつかめたかも! スライムちゃん、ありがとうね!」
「プルプル!」
「うわぁおう! トリプルアクセルの謎が解けました!
氷上の妖精ならぬ!
ぬるぬる上のラッキー妖精ドジっ娘スライムナイト女勇者様爆誕です!
ボクが言うのもなんですが、長〜い!
この勢いでダンジョンをクリアしちゃいましょう!」
「それじゃあ、どんどん行くよ! はぺほ!?」
「敵もいないのに何もないところで、転ぶナユ様!
よっぽど探索しても気付かないような狭い隙間にぬるっと侵入!
倒れた先の壁面にチュー!」
「痛〜い!」
「つるっとぬるっと、あたふたと何度も手をつきながら!
2回、3回、4回以上と何度も壁にチュー!
ある意味、器用!」
「痛たたたたた!?」
カチッ! カチカチカチカチカチカチッ!
パカン!
「きゃああああああああ!!!」
「プルプルプルプルゥ〜〜〜!」
バタン!
「あれれ〜? ナユ様たち、床の中に落っこちちゃいました!
ダンジョンの落とし穴トラップでしょうか?
だいぶ複雑、まるでパズルな壁の模様!
さすが、たまたま偶然のドジっ娘ムーブ!
よく見れば、どこかで見たことがあるような、なんだかよくわからない金属でできた壁面にびっしりと古代文字。
ボクも追いかけますよエンジェリックア〜〜〜イ!
カチッ! カチカチカチカチカチ! カチッとな!」
パカン!
「深淵な暗闇の底へ行っちゃいます! とう!」
バタン!
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