リュリュエル ☆ 爆誕の十三

百十六羽 ☆ リュリュエル、合体!

「亜空間を高速移動中!

亜空間の奔流に逆らって、古代兵器のなんていう速さ!

ふっふふ〜! ボクの神速とどっちが速いでしょう!?

スピード勝負です! ドピュッとビューンと! 追い抜いちゃいました!

どうですか! ボクの速さは!」


振り返ってみると!?


「あれれ〜? 消えちゃいました! キョロキョロ、どこにもいませんね?

亜空間から降りちゃったんでしょうか? 行ってみましょう!」




「さあ! 今日もスライムダンジョンの探索に出発するよ!

今日こそ! 今日こそ、やってみせる!

それじゃあ、スライムちゃん、いいかな?

あれ? ポーチの中で気持ちよさそうに寝ちゃってる?」

「……プルプル〜」


「おはよう! 寝起きのところさっそくだけど、いいかな?」

「プルプル!」


「プルプルチェ〜〜〜ンジ! スライムソード&アーマー!

はう……ひうん!!!

これだけは……いつまでも、ぬるぬるっと慣れないなあ……」


「なんだか、お顔が赤いですね!

ナユ様とスライムくんの合体、かわかっこいいです!」


「リュリュエル!? リュリュエルだ〜!!!」


「むぎゅ〜。そんなに抱きついたらぬるっと苦しいです〜」

「ごめんね! あんまり久しぶりだから、うれしくって!

元気にしてた!?」


「元気でむぎゅ〜。また抱きつかれちゃいました〜」


「せっかくリュリュエルが来たんだもん! ダンジョン探索はやめて、おいしいもの食べに街に帰ろうか!」


「ダンジョン探索! おいしいもの!

おいしいものはとっても心がひかれちゃいますが!

ボクもしっかり成長しています!

いかにも始まりなダンジョンですよね! ボクも行きたいです!

ぜひ、連れて行ってください!」


「そう? ほんとにおいしいものじゃなくていいの?

新名物のスライムプリンとかおいしいのに!」


「ふぃわ!? スライムプリン! ナユ様の誘惑が果てしません!

ですが! ここは心を鬼にして!

スラ! いえ、ダンジョン探索で!」


「そっか! それもいいね! じゃあ、一緒に行こっか!」




「やあああああ! はひ!?」


「ナユ様! スライムに攻撃するも!

けつまずいてトリプルアクセルびったーん! 地面にチュー!

ナユ様のドジっ娘、へっぽこ具合、健在!」


「あたし、ドジっ娘じゃないもん!」


「悲しい現実は認めたくないですよね!」

「悲しいってそんなに元気に言わなくてもよくない!?」

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