百四羽 ☆ リュリュエル、極寒!
「ふわああああああああ!
いかにも遺跡って感じでワクワクです!
パッと見たところ、何やらわからない金属でできた遺跡ですね!
ほんのり明るくて安心です!
お城や神殿を思わせる荘厳な造りがだだっ広い!
所々にスライムを感じさせるレリーフなどが刻まれています!」
「大昔にね、わたしたちコッコー村のご先祖様がこの遺跡の守り人になりなさいって神様に言われたんだって」
「古代に造られたっていうんだけどさ。あんまり大昔すぎて何のために守るのかわかんなくなっちゃったんだってさ」
「さすが鳥頭!」
「種族全体に失礼! 3歩前よりずっと大昔だからな!?
さあ、行こう!」
「ところで、何しに行くんです?」
「死んだ親父の日記にあったんだけどさ。
幸運を呼ぶっていうサファイヤラックローバーが遺跡の深部に生えるらしいんだ。
ずっと世話になってるヒタキ姉ぇと生まれてくる赤ちゃんに贈りたい」
「トーリ様って、ツンツンしてますけど、おやさしいんですね!」
「ツ!? 違わい! 俺がやさしくするのはニィワだけだ!」
「ト、トーリ!」
「なんだか熱くなってきました!」
「空気が冷たいな……壁面も床もどこもかしこも凍ってる」
「この冷気って封印された空の怪物のせいなんでしょ? この先、どんどん寒くなっていくよ?」
「鳥肌ものですね!」
「どこまで鳥ネタひっぱるの!?」
「ねえトーリ、ほんとに深部まで行くの?」
「行く! そのためにいっぱい重ね着してきたろ!」
「こんな装備じゃ、もしも危険な敵が出てきたら戦えないよ?」
「何とかなるさ!」
「衣でまん丸。ぎゅうぎゅうで動きにくいですぅ〜」
「だいぶ来たな。真ん中くらいか? ここから先は行ったことないぞ」
「ねえ! あれ! 凍ってる!」
「スカイウルフだ! こんなところに? 迷い込んだのか知らないけど、カチカチじゃん」
「立ったまま凍るほどに極寒なんだね。もしかしてわたしたちも凍っちゃわないかな?」
「ていうかさ、暑くないか?」
「うん……周りは凍ってるのに、どんどん暑くなってくね。汗が出るくらいなんだけど……どういうこと!?」
「こんなこともあろうかと! パフェの隠し味が役に立ってます!
大森林フォレバストで収穫した地獄の猛火ハバネロのパフェ効果ですね!」
「地獄!? やっぱり変なの入ってた!」
「こんなこともって!? 予知能力!?」
「どこまで本気なんだよ!?」
「ボクはいつでもどこでも本気です!」
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