百五羽 ☆ リュリュエル、抜群!

「ふぅわあああああああ!

天井が高〜〜〜い! 何だか厳かで神秘的な造りの広間です! 壁面に古代文字がびっしり刻まれてますね!」


「ここが深部か? ずいぶん時間がかかっちゃったな。そろそろ明け方か?」

「全然、時間わかんないね。赤ちゃん産まれちゃってないかな?」


「ここまで大変でしたね!

死を誘う罠をいくつもかいくぐり、スライムを感じるゴーレムのビーム的な攻撃をかわしつつ何百体と倒し、お二人が手に手をとって立ち向かう!

ハラハラドキドキの大冒険でした!」


「そこまでな冒険した!?

俺、強かったろ! 神槍って言われるくらいな槍術マスターのヒタキ姉ぇに鍛えられてるからな!」


「はい! とってもお強かったですし、ニィワ様の精霊召喚も強力でした!」


「えへへ。わたしも精霊の巫女って称される隣村の姉様に、焼き鳥になるくらいしごかれてるから!

……思い出したくないけど」

「俺、蒸し鳥! ……俺も思い出したくない!」


「うわ〜おう! ボクもびっくり、鶏肉料理な修行はどんなでしょう!

お二人ともお強いので、ボクの出番がまったくありませんでしたね!」


「お前、コロコロ転がってただけだしな。

そんなことより……暑い! こんなに重ね着してられるか! もう脱ぐぞ!」

「極寒のはずなのに何でこんなに暑いの? もう服なんて着てられない!」


「料理効果が抜群ですね!」


「うわ!? ちょ!? 何も下着姿になることないだろ!?」

「かわいいかぼちゃパンツにキャミソールがかわいいです!」


「だって暑すぎて頭がぼんやりするんだもん!

どうせ家で見てるんだからいいでしょ!」

「いやまあそうだけどさ……じゃあ俺も下着でいいや!」


「ボクも脱ぎたいですけど、手が届かないですぅ〜。

ふわっ!? また転がっちゃいました!」

「さすがに着せすぎだよ! コロコロどこまで転がってくの!? 危なくない!?」


「ほっとけ! リュリュエルなら大丈夫だろ! それよりサファイヤラックローバーを探すぞ!」



「ふわ!? 壁にあたってやっと止まりました〜。

転がってる間に絡んだ衣がほぐれて、やっと解放されそうです。

こんなにぎゅうぎゅうにするなんて、プンプンです!


ふぅわあああああああ!

なんだか変なところに迷い込んじゃいました。

たくさんの管に巨大な歯車。

こっちには、とある世界のてっれびじょーんとかいうものでしょうか?

ボタンやレバーがいっぱいついていて!

なんだか厳重な鍵がついてます〜。

これはきっと、古代文明のテクノロジーですね!

そんなロマンにエンジェリックア〜〜〜イ!!!」

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