九十五羽 ☆ リュリュエル、出番!
「せ〜まちゃん! 俺と共に舞え、戦え!
ホーリー! ダンシングソ〜〜〜ド!
ぐおお!? 手脚がねじれる〜!?」
「てふてふぱうだ〜」
「すっきり!」
「最初は順番待ちで一対一だったのに、今は複数対マオ様です! がんばってますね!」
「マオ様、かっこいい! 素敵ですわ♡」
「シャオ!
大森林フォレバストで毎日毎日、最恐魔獣を何十体も倒してきた俺をもっとほめて!
最恐魔獣にくらべれば、こいつらなんて、きっとたぶん弱い!
そう思うことにする!
聖魔剣スラ〜〜〜ッシュ!!!
ぐああ!? 頭蓋骨が!?」
「てふてふぱうだ〜」
「さわやか!」
「マオ様! かっこいいですわ!」
「がんばりなさいよ〜。ずず」
「がんばってください。ずず」
「天使さんたち!? なんでお茶すすってるの!?
遠目だけどちゃんと見えてるよ!? 俺、視力もすごいんだからね!?
戦ってるのほぼ俺一人なんですけど!?」
「すっきりさわやかな渋みに甘味がおいしいわあ。初夏の香りが感じられて最高ね!」
「品評! それさっき、フィスエル、自分でツッコんでたよね!?」
「はあ……ほっとするわ〜。それに聖力と体力と、全回復してない?」
「ふふ。世界樹のお茶ですから」
「俺もほっとしたい!」
「いよいよやばいわね。
あそこでのびてるシューティエルは倒したけど、魔族や魔物たち帰らないわね?
魔軍の行列、一体どこまで続いてるのよ?
マオくんを相手に社畜な感じでお行儀よく順番待ちしてるけど、それもいつまでもつかって感じね。
なんとかしたいけど、堕天使相手ならともかく、そもそも直接介入はまずいし、どうしようかしら?」
「プニプニの小さなお胸にエンジェルの誇りがしまってありますからね!」
「ひゃわ!? つつくな! プニプニって!?」
「しょうがないです! ここはいよいよボクの出番!
エンジェ〜〜〜ルウイング!」
「どうするつもりよ!」
「ドピュッとガシッと!」
「へ? いきなりなんだ!?」
「ドッピュ〜ンです!」
「うわわ!?」
「びゅ〜ん」
「マオ様とてふてふちゃんをふもと近くに連れ戻しました!」
「一瞬! で、どうするのよ? そのうち魔軍が来ちゃうわよ!」
「世界樹のお茶で元気いっぱいなボクとっておきのギフトを授けちゃいます!
マオ様! せ〜まちゃんを構えてください!」
「え? こうか?」
「はい! では行きますよ!
エンジェル! ウェポ〜〜〜ンギフト!!!」
「ウェポンって何よ!?」
せ〜まちゃんに降り注ぐ光のシャワー!
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