八十羽 ☆ リュリュエル、最低!
「エンジェルギフト!」
「フィスエルのギフトはレベル3!
レベル4になれるように、愛を込めて精進しよう!」
「あちゃ〜! 去年と同じ! ダメだったか〜!
また来年、がんばろっと!」
「次はボクの番です!
エンジェ〜〜〜ルギフト!」
「リュリュエルのギフトは……。
レベル0.1……だと!?
まさかの小数点! 過去最低! 俺の愛がなぜと言っている!」
「なにそれ!? いつものレベルMAXは!?
ふざけてるの!?」
「あれれ〜?」
「残すは最も愛にあふれた面接だ!
聖技試験を申請していたものは面接後に行うのでそのように!
さて……名前を呼ばれたものは生徒指導室で個人面談!
呼ばれなかったものは各教室でグループ面接だ!
それまで、愛の心で各自待機!」
「ラブエル、あいあい、ずっとうるさいわね。
生徒指導室って急にとある世界の中学校感」
「ふぇ。ひっく。ぐすん。ずぴっ!」
「あらら、そんな情けない顔して、涙がボロボロ。鼻水びろーん!
エンジェルハンカチーフあげるから」
「ずび〜〜〜ん!」
「鼻水あふれてるし。でっかい鼻ちょうちん!
試験、散々だったもんね。緊張しちゃった?
ほら、こういうときって変に力んじゃって、うまくできないこともあるじゃない!
だから、ほら、元気だして?」
「でも〜。ぐすん、ひっく」
「こりゃまた、しばらく泣き止みそうもないわね。前みたいに一年間も泣かないでよ?
よしよし、ほら頭なでてあげるから。
面接でダメでも、また来年がんばればいいじゃない?」
「暴力フィスエルがやさしい〜」
「一言余計! ひゃわ!? 抱きつくな! 鼻水びろーん!」
「なでなでうれしいです。
そうですよね! よっし! 今からがんばりますよ〜!」
「その意気よ! 鼻水ぬっちゃり!」
「拳の天使フィスエル7級、こちらにきなさい」
「……呼ばれたわね。はーい」
「フィスエルは個人面談? なんでです?」
「そっか。リュリュエルはまだいろいろ知らないものね。
あのさ、おか……ううん、詮索はルール違反」
「なんです?」
「まあそのうちわかることがあるかもよ?
聖技試験もあるからちょっと待っててくれる? じゃあ行ってくるね!」
「行ってらっしゃ〜い」
「下級天使たちよ! 愛の昇級試験の終了をここに宣言する!
結果は掲示板を見るように!
昇級のぜひに関わらず、今後も世界のために愛をもって尽力せよ! との神のお言葉を代弁する!
愛の! 愛の解散!!!」
「今年も終わっちゃったわね。
まあいっかな四人をエンジェルフィストしちゃったこと、しっかり見られてたか〜。
やっぱり直はだめね。怒られちゃったし、試験の結果は去年と同じだし、昇級なしもしょうがないか。
リュリュエルも残念だったわね?」
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