七十五羽 ☆ リュリュエル、長蛇!
「ふうぅぅぅわあああああ!
スケスケ天使たちが長蛇の列!」
「だからスケスケじゃないって言ったでしょ!?」
「立派にスケスケだと思いま〜す」
「あんた恥ずかしがりというか、そのあたりは割と常識的なのね」
「ボクが常識的なんてあたり前じゃないですか!」
「どの口でそれを言う!?」
「だって、はじまりっぽい村でスケスケ正装を見られちゃったときは、強がっちゃいましたが……実はほんとは恥ずかしかったんですよ!」
「珍しい! リュリュエルの顔が真っ赤!
やっぱり恥ずかしいことになってたのね!
……あんたってたま〜に、言ってることが変わることない?」
「そうですか? ボク知っりませ〜ん!」
「そこの天使たち! 騒ぐな! 愛の心を持って静かにしないか!
ん? リュリュエルにフィスエル! 熱々な愛の二人じゃないか!」
「あ、あああ、熱々の愛って何!?」
「フィスエル、お顔が真っ赤です」
「なんだ、ラブエルじゃない。今日は昇級試験のお手伝い?」
「ああ! 俺は中級だからな。俺の愛の力で下級天使たちが無事に昇級できるように手伝うつもりだ!」
「それって愛の不正?」
「不正じゃないさ。
はっはっは! 俺は愛という名のもとに、みんなを応援したいだけだ。
その可憐な瞳で俺を見つめてくれ! ドン!」
「だから、壁もないのに壁ドンしないでくれる? 美少女俺っ娘さん!」
「なひゃはうわぅおぅ、きゃう!
わ、わたし、美少女なんかじゃ!?」
「ラブエルは中級なんですね?」
「ああ! 俺は愛の天使ラブエル、5級だ!
世界中の愛を成就するために日々異世界を駆け回っている!」
「立ち直りは変わらず早いわね。
ラブエルは、あの人魚姫のときみたいに、異種族間の差別意識や国家間のいざこざを解決したりと何気にいろんな実績があるのよね」
「愛ゆえに!」
「さすが俺っ娘! 行動も実績もイケメン!
でも、やっぱり誰をも魅了するカリスマ美少女ムーブが見てみたいです!」
「カリ!? なひゃはうわぅおぅ、きゃう!」
「緊縛がお似合いなくらいスタイルもいいし、とっても美しいですよ!」
「きゅう……」
「ラブエルも緊縛されてたの? 緊縛がお似合いってどういう?
あ〜あ、気絶させちゃった。ここの係員いなくなっちゃうじゃない!」
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