四十一羽 ☆ リュリュエル、無双!
騎士「反撃の準備は整った! 魔族たちを押し戻せ!」
「度を越してすばらしい笑顔のドSな武闘家様が、受肉した武器で無双してますね!
魔物たちもめちゃくちゃ強いです!」
「ドSでドMってどういうこと!?」
魔法使い「これでも喰らえ!
スキル<愛あるトリックモノマネビースター>!」
「魔法使いくんが、魔物たちのスキルをいくつも真似て攻撃してるわ! 強力!」
僧侶「怪我をした皆さん! 武装が壊れた皆さん! わたしにおまかせを!
スキル<愛という名の原点回帰>!」
「怪我が何もなかったみたいにきれいに戻った!
武器や防具も新品同様になっちゃったわよ!
破壊された投石機まで!?
僧侶ちゃん、すごいわ!」
「トリックスターな魔法使い勇者様!
万能聖女な僧侶勇者様! 爆誕です!
さらに! 魔物たちが、どんどんテントから出てきますね!」
「どんだけ出てくるのよ!?」
騎士「この一年、テイム、テイム、テイムとがんばっていたからな」
「合同軍も、この勢いにのって盛り返してますよ!」
「逆に魔王軍は勢いがなくなって右翼も左翼もてんてこ舞いね。
で、騎士くんは戦場の上空で悠長になにをしてるのかしら?
戦場で一緒に戦って、スキルで魔族もテイムすればいいんじゃない?」
騎士「魔物以外はテイムできなかったんだ。
それに、これ以上したくもない!
まあ見てろ。
スキル<魔物と共する愛ある連絡網>!
ほら、手薄になった最右翼から、しぶとい中央右に魔物が向かってるだろ?
あっちもこっちも動きに変化が出始めたのわかるか?」
「ええ。ずいぶん効率よく魔物たちが攻め入ってるわね」
「今のスキルを使えば、俺たち四人と魔物たちが視界や意識を共有できるからな。
だからこうして空の上から指揮してる」
「騎士様、すごいじゃないですか!」
「へ〜。ちゃんとやってるのね?」
騎士「俺が仕切って仲間が役割をまっとうする。
なかなかだろ?」
「騎士様に狙いを定めて、攻撃しようとする魔族がいます!」
「あんたの守りは!? 手薄じゃない!?」
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