六十八羽 ☆ リュリュエル、色気!

「「あーはっはっはっはっはっは!」」


「和國を裏切り、隣国に加担しようとは不届き!」

「和國の弱体化を狙った悪行三昧!」

「獣人差別を利用した奴隷売買!」

「獣人の子どもたちと!」

「和國の未来を奪おうとは!」

「「不埒千万ふらちせんばん! 貴様の悪事は!」」

「ミャウと!」

「ミュウの!」

「「節穴にすべて露見したにゃ!」」


「さすが双子! 交互に語るセリフがスムーズ! 決めゼリフも息がピッタリ!

でも最後が決まらないです!」

「双子して残念だったもな」


「「残念じゃないにゃ! 横合いから、いちいち、うるさいにゃ!?」」


「「お天道様が許しても!

<闇夜に隠れる獣忍の影々>が二人!」」

「ミャウと!」

「ミュウが!」

「「許さない! おとなしくお縄に縛られるにゃ!」」


「くっくっくっく。

隣国から来た私を信用した和國が悪かろう?

獣人なぞ下賎な種族! その種族を国民とする和國もまた下賤!

和國ともども! 獣人なぞ奴隷として我が祖国に支配されていればよい!」


「獣人は下賤でも奴隷でもないもな!」


「おおかた、我が祖国と本格的な抗争にならないようにと、秘密裏に私を拘束するつもりだろう?

だがしかし! おとなしく捕まるつもりはない!

者ども! であえ、であえい〜!!!!!」


「ふすまをバタンバタンと、大勢の和風なお方たちが現れました!

ふすまに畳に天使! 羽織り姿とはいえ、ボクたち、なんだか浮いちゃってます!」

「実際、浮いてるもな」


「「にゃ!? ちょっと数が多すぎないかにゃ!?」」

「ミュウ、下調べしたっけにゃ?」

「ミャウがしてると思ったにゃ?」

「「やばいにゃ〜〜〜!!!」」


「お二人とも残念レベルMAX!」


「こうなったら!」

「くノ一獣人忍法!」

「お色気ねこねこ天国にゃ!」

「「んにゃは〜ん♡ あっは〜んにゃ♡ お殿さま〜ん♡」」


「一ミリもないぺったんを持ち上げてどうする!? 殺れ!!!」


「「一ミリはあるにゃ!!! なんでおとなのお色気が効かないにゃ!? いったん逃げるにゃ!」」


「一部の和風な軍人さんが腰をかがめてます!

ぺったんな獣人忍法が、マイノリティな性癖にちゃんと効いてますね!」


「「ほら見るにゃ! ちゃんと効いてるにゃ! でも、マイノリティな性癖ってなんにゃ!?」」

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