六十一羽 ☆ リュリュエル、復活!

「城は人の手で再建することができよう。

ユウ殿とラナが暮らしたあの小さな村のようにな。

それよりも……近衛騎士団長であったユウ殿の父には申し訳ないことをした。

再建はできても、命を取り戻すことはできない。

……我が娘を守るためとはいえ命を落とすとは何事かっ!?」


「親父には生きていて欲しかったけど……ラナと王国を守ることができたんです!

きっと天国にいる親父も……親父の形見の剣で戦った俺のことを誇らしく思ってくれてます!」


「ユウ様のお父上様ならご存命ですよ?」


「ユウのお父さんが!?」

「真か!? 天使殿!」

「なんで!? あのとき死んだはずじゃ!?」


「はい! 魂が半分ほど抜け出ちゃって、一時は死んじゃってました!

ですが! 足りない魂の分に幽霊たちをくっつけて! エンジェル心臓マッサージをしたら! なんとかなっちゃいました!」


「あのリュリュエル幽霊をくっつけたのか!?」


「魂を針でちくちく外科手術! ぬいつけるの大変だったんですよ?」

「魂をちくちくってどういうこと!?」


「エンジェ〜〜〜ルバッグ!

はい! お父上様、大復活です!」


「……ここは? ユウ! ラナ! クノ!」

「親父!」

「感動の再会でチューしちゃってもいいんですよ?」

「するか!」


「よくぞ生きて戻った!

よくぞここまで尽くしてくれた!

まさに騎士の鏡よ!」


「王! 勤めを果たしただけですよ〜!

ボクは王のためなら、がんばっちゃいますからね!」


「親父!?」

「しゃべり方がリュリュエルそっくり!

わたしのスキルのせいかな!?」


「ラナ!? 大体、なんでぬいぐるみ幽霊がリュリュエルになったの!?」

「えっと……あのときリュリュエルがいっぱいいたら、なんとかしてくれるかなあって。

まさか、幽霊たちの性格までリュリュエルになってるなんてね!」


「ユウ! 親子の感動の再会ですよ!

チューしちゃいましょうか!」

「こんな親父、やだ〜!!!」


「ユウ様! お父上様の代わりに夢を叶えることができたんじゃないですか?」

「そうだな……いや! まだまだこれからだ!」


「「ハッピーエンドですね!」」


「さあ! 次なる勇者様は忍者なんてどうでしょうかっ!

皆さん! バイバイで〜す!」


「「リュリュエルが消えた!?」」



☆次回新章!☆

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