五十八羽 ☆ リュリュエル、無傷!
「チミちゃんのスキルいいでしょ〜!
ぬいぐるみになったゆ〜れ〜たちが手伝ってくれるのだ!
心も体もチミちゃんの思い通りに操っちゃうのだ!」
「宰相さんの頭上に、ゴスロリかつシスター姿の女の子が現れました!
四将軍なのにロリっ娘!
お顔やお身体につぎはぎアップリケや! ハートなタトゥーがかわいいですね!」
「かわいいなんてほめてもダメなのだ!
剣で刺しちゃうのだ! 覚悟するのだ!」
「王様さんと、貴族さんたちが攻撃をしかけてきましたよ!」
「忍びの技を喰らいなさい!
獣人忍法! 分身くない、狐火の術!
コ〜〜〜ン!」
「クノ様が放った、いっぱいの燃えるくないがぬいぐるみ幽霊を貫きます!
獣人忍法がひたすら、かわかっこいい! ですが!?」
「クノのくないがすり抜けてしまいました!」
「なんだって!? でやああああ!」
「ユウ様、必死に攻撃を続けますが、ぬいぐるみ幽霊さんたちはスカッと無傷!」
「攻撃が効かない!?
王様たちを倒すしかないのか!?」
「ほらほら、反撃しないと死んじゃうよ〜!
でもでも〜、反撃したら、死んじゃうよ〜!
どうする〜、どうするのだ〜?」
「お願い! お父様やお城の人たちは傷つけないで!
小さいときにお世話になったやさしい人たちもいるの!」
「かわいい侍女姿ですが、クノ様も戦えるんですね!」
「わたしは和國出身のくノ一獣忍者。
訳あってラルーナ姫にお仕えしている!
か、かわいいは余計だ!」
「ふわ! 忍者勇者もいいですね!
クノ様! ボクの勇者様になってもらえませんか?」
「いま、勧誘するの!?」
「断る! わたしはラナ様にこの身を捧げている!」
「え〜! それは残念ですぅ〜」
「そんなことよりもっ!
四将軍にも攻撃が効かないぞ!?」
「あはは〜!
だって、チミちゃんたちはゆ〜れ〜なのだ!
物理攻撃は効かないのだ〜!
死んだらチミちゃんのゆ〜れ〜にしちゃうのだ〜!」
「くははははは!
慌てふためけ! 泣け! わめけ!
寂しかった恨みをとくと知れ!」
「深〜〜〜い海の底が、そんっっっなに寂しかったんですね、ヤミエル。
心中お察しします!」
「お前がやったんだと思うが!?」
「きゃあああああ!」
「クノが斬られた! 数が多すぎる!
反撃するわけにもいかないし、このままじゃやられるぞ!」
「ユウ様、絶体絶命!」
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