リュリュエル ☆ 爆誕の七

四十五羽 ☆ リュリュエル、仲間!

「こ・ん・に・ち・は〜〜〜〜〜!

ボク、リュリュエルで〜す!

今日は! とある世界のいかにも始まりのダンジョンに舞い降りました!

ここでも勇者様に会えるでしょうかっ!?


くうぅぅぅぅぅぅぅ!

ジメジメして、うぅすぅ〜〜〜ぐぅら〜〜〜い!

薄暗いです!

ダンジョンの入り口で心を込めて叫んじゃいました!

だって、なんだか不気味で一人じゃ心細いんです!」


「プルプル」


「おや? 仲間になりたそうな真紅のスライムがボクを見ています!

心細いところにスライムくん!

ボクの心を癒すために仲間になってもらいましょう!

エンジェ〜〜〜……」


「危な〜い!!!

やった! はじめてスライムを倒した!」


「ふぇわわわわわわ!?

ボクのスライムくんが真っ二つ!?

仲間になってくれると思ったのに……

ふ、ふ、ふ、ふぇ……ふぇ〜〜〜ん!」


「大粒の涙がポロポロ!

そんなに泣いちゃって大丈夫? 怪我してない?」


「きっ!!!

よくもボクのスライムくんを!

フィスエル! 技をお借りします!

エンジェルフィスト百裂拳!」


「ちょ、ちょっと!?

そんなかわいい拳でポカポカポカポカされても……皮の鎧で拳を痛めちゃうよ!?」

「おててが痛いです〜。

え〜と、装備が貧弱ですけど、女戦士さんですか?」


「あはは! 駆け出しだからね!

あたしはナユ・ウシャ・オン。

ソロで冒険者をやってるの! よろしくね!

ほら、薬草だよ!」


「ひっく……痛いの治りました!

そこはかとなく何かを感じさせるお名前です!

そもそもボクを助けようとしてくれたんですもんね。

ボクは見習い天使のリュリュエルです!」


「天使? あはは! 翼人でしょ?

……その頭の輪っか、作り物?

それにスライムを仲間って。

もしかして、残念な子?

だとしたら、守ってあげなきゃ!」


「何をぶつぶつ言ってるんです?

エンジェルキュア〜!」


「何、この光!?

スライムが復活した!?」

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