リュリュエル ☆ 爆誕の五

二十八羽 ☆ リュリュエル、海水浴!

「かわいい人魚さんですね!」

「知ってますけど……照れちゃいます〜!」

「そこそこ主張強めのマーメイドそうね」

「なんで疑問形の助けてなんです?」


「え〜と、ドラゴンとかすごいお取り込み中に見えたので」

「もう大丈夫ですよ。

ボクの手から放れました!」

「光速並みだったものね!?」


「で、では、人魚の都シンカーイトシーを魔王軍からお救いください、天使様!」

「人魚の都! ぜひ行きましょう!」

「それならわたしもついていくわ!」


「ということは……?

水着に衣替えをする必要がありますね!」

「は? 別にこのままでいいじゃない」


「ダメです!

全なる父よ、常夏の島にぴったりなかわいい水着を与えたまえ!」


「フリフリのワンピースがかわいい!

ちょっとだけギリなところがあるのが気になるけど……」

「フィスエル、水着姿にいつもと違うツインテールがとってもかわいいですよ!」


「はひゃ!?

あ、あんたこそ、少しボーイッシュな感じだけど、何でかわいいビキニになってるのよ!?


「今のボクは女の子ですよ! きゃ♡

ボクっ娘天使ですね!」

「確かに……胸がふくらんでるし、股間のふくらみがないわね。

あんた、体もいいかげんすぎない?」


「あの……フィ、フィスエル、そんなにそこを凝視しないでください!

恥ずかしいです〜! エッチ!」

「エエエ、エッチじゃないわよ!

見たまんま言ってるだけでしょ!」


「せっかくのリゾート気分、ビーチで少しだけ遊んじゃいましょうか!」

「て、天使様……人魚の都は?」


「いきますよ! そ〜れ!」

「そのビーチボール、どこから出したのよ!?」

「人魚さん、いきましたよ!」

「え!? は、はい!」




「あはははは!」

「きゃあ!? やめてよね!?」

「ふわあああ!?」


ビーチバレー! 砂の城づくり!


「あ、あの楽しいですけど、そろそろ海に……」

「さあ、この旗を一番にとるのは誰でしょうかっ!」


ビーチフラッグ!

お約束のポロ〜リ! は、かろうじて!? ありませ〜ん!

ボクだって乙女心がありますからね! ちゃ〜んと恥ずかしいんですよ!


シュノーケリング! スイカ割り! 貝がら探し!


「天使様! 楽しいですね!」

「もっと楽しんじゃいましょう!」


海水温泉で入浴!

「はわ〜。極楽だわ」

「ぬくぬく、気持ちいいですね〜」

「せちがらいことが全部忘れられます〜」

大事なところは都合よく波や海の生き物で見えませんよ!?


「「「ぷっは〜〜〜」」」

入浴後の温泉牛乳で口ひげ!

エトセトラ?


「ひとしきり遊んじゃいましたね!」

「とっても楽しかったわ!」

「久しぶりに楽しめました!

はっ!? あ、あの、都は!?」


「忘れてました!」

「忘れてた!」


「天使様〜!?」

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