二十六羽 ☆ リュリュエル、実食!

「さあ! みなさん、熱々のうちに召し上がってください!」


僧侶「キラリと光るおかか!」

魔法使い「黒光りするソース!」

武闘家「黄金に輝くマヨネーなんちゃら!」

騎士「タコがはみ出ている見た感じが、なんてうまそうなんだ!」


「こんなの作れるなんて、やるじゃないリュリュエル」


みんな「いったっだきま〜す!」


「おいしいじゃない!」


武闘家「ほんとね!

マヨネーなんちゃらとソースがおいしい!」

魔法使い「あふっ!

熱すぎて口の中がズルむけるわ!」

僧侶「天使様の手料理……。

ああ〜、天国に昇っちゃいそうです〜」

魔法使い「行っとけ、天国」


「お喜びいただいてうれしいですっ!

やっぱりマオ様がおかしいんですよ!

プンプン!」


みんな「ぐふうっ!?」

騎士「なんか刺さったぞ!?」


「ニードルオクトパスの吸盤についている獲物を殺すための凶悪なトゲですね。

刺激的な隠し味!」


「隠し味の方向が違う!

下処理ちゃんとしなさいよ!

ろくでもないもの食べさせないで!」


「ろくでも……マオ様にも言われました……。

一年もがんばったのに……。

心を込めて作ったんですよ? ひどいです〜。

涙が出ちゃいます」


「う……涙をためたってダメなものはダメ!」


「マオ様、ボクの手料理で、スキルを獲得していましたよ?

<鉄壁の胃袋 毒素完全栄養変換レベルMAXダブル>」

「ダブルって何!?」


騎士「まじか……なんていう苦行だ」

魔法使い「強くなりたかったら食うか?」

僧侶「味はとってもいいんですけどね」

武闘家「針をよければいいのよ!」


四人「ぐふぅ!?

こんなの一日だって無理!!!」


「マオって人、よく一年も耐えたわね!?

リュリュエル!

あんたの料理がどんなものなのか、食べてみなさいよ!」


「え〜〜〜……もう、おなかいっぱいです!」

「心を込めた手料理が自分で食べれないのっておかしくない?」


「……おなかがパンクしそうですけど、仕方がないですね」

「ほら、早く食べなさいよ」

「じゃあ、一口だけいただきます」


「おなかがいっぱいだなんて下手な言い訳。

ろくでもない料理をふるまったこと、自分で味わうといいわ。ふん!」


「ん。ちょっとチクチクしますが、ポリポリとスパイシーな歯ごたえが美味!

タコの弾力ととろ〜り生地がおいしいです!」


「ポリポリ!? スパイシー!?

口の中まで無敵!?」

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