十九羽 ☆ リュリュエル、ほろり!
「ケルベロキャットがおしりを振ってますよ!
獲物を狩るときのポーズです!」
「聖なる剣よ! 俺と共に舞え、戦え!
ホーリー! ダンシングソ〜〜〜ド!」
「いきなり奥義解放!
すっかりたくましくなって……涙がほろり!
ボクはいま、巣立とうとする我が子を見守るお母さんの気持ちです!」
「どのあたりがお母さん!?」
「マオ様の聖剣スラ〜〜〜ッシュ!」
「初めて避けられた!? うぐあ!?」
「全身打撲!
あいかわらず攻撃後のダメージがすごいです!
エンジェルキュ……」
「てふてふぱうだ〜」
「てふてふ!? この粉、なんだ!?」
「妖精の鱗粉ですね!」
「おにくの〜、おれい〜」
「すっきり、さわやか! 治った!」
「元気になるのはいいけど、攻撃が全然あたらない!?
回復がなかったらやばいし、こいつ強いぞ!
倒すの絶対無理!」
「まるで、ちょろちょろするねずみにじゃれる猫ですね!」
「ねずみって俺のこと!?
もて遊ばれてるってこと!?」
「もて遊ぶ? ん〜、ん〜、んん〜?
もしかしてエンジェリックア〜〜〜イ!
やっぱりですね!
てふてふちゃん、にゃんこといっぱい遊んであげてください!」
「あそぶの〜?
みんな〜、にゃんことあそぶよ〜」
「わ〜〜〜〜〜!!!」
「おお〜! わらわらと妖精たちがそこかしこから。
おっきい綿毛やら、ツル植物やらで遊びはじめました。
まるで猫のおもちゃ!」
「どういうこと!?」
「このにゃんこの称号は!
<地獄の門番なんて仕事つまんない 遊びを優先したい怠惰な番猫>。
ケルベロキャットは遊びたかっただけですね!」
「た、助かった〜!!!」
「妖精たちと楽しそうにしてます。
マオ様がもて遊ばれたおかげです!」
「俺、がんばったのに泣いちゃうよ!?」
「それもこれも一年間の苦行あってのこと。
マオ様の立派な成果ですね!」
「苦行って言った!? やっぱり苦行だったよね!?」
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