第3話 カード合成

時間間隔が無い中で目が覚める。

現実は変わりなく、ふにゃっとしたスライムを頭に感じた。



眠い目をこすりながら起き上がり、周りのスライムを見る。

どうやら寝ている間もスライム達が警備してくれていたようで、カードホルダーはパンパンになっていた。


ーーー

×スライム Lv6 HP7/10 攻:6 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

×スライム Lv4 HP6/8 攻:4 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

×スライム Lv3 HP6/7 攻:3 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

×スライム Lv3 HP5/7 攻:3 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・水

・おにぎり

・おにぎり

カードホルダー10/10枚

ーーー


ありがたいことにおにぎりがドロップしていたので、目覚めに食べることにした。

腹ごなしをしていると…脳内にファンファーレのような音が鳴り響く。


死の谷を1日生き伸びたことが偉業になったのだろうか?

実感はあまりないが…レベルアップしたようだ。


ファンファーレの後に続くのは、『合成』というワードが脳裏に響く。


合成ってゲームで出てくる…あの合成だよな?

試しにスライムLv1を2枚合成するイメージを持つと、カードホルダー内のカードが1枚減り、ベースにしたスライムのレベルが上がっていた。


ーーー

×スライム Lv6 HP7/10 攻:6 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

×スライム Lv4 HP6/8 攻:4 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

×スライム Lv3 HP6/7 攻:3 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

×スライム Lv3 HP5/7 攻:3 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv2 HP6/6 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・スライム Lv1 HP5/5 攻:1 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・水

・おにぎり

カードホルダー8/10枚

ーーー


カード合成をすると、ベースのモンスターに経験値が入るようだ。

ならば…っと水とおにぎりの消耗品カードを合成して別の食材が出てくるのか試そうとしたが…モンスター以外を合成することはできなかった。

おにぎり以外の食べ物が出てくることを期待していたんだが…残念だ。


とはいえだ今まで不要なカードは処分しないといけないと思っていたので、不要になったモンスターカードが無駄にならないのは助かるな。

ただ実体化しているカードは合成対象にできないようなので、レベルアップする場合はカード化する必要があるようだった。



スキルなので使うごとに体力などを消費すると聞いていたので、合成を使っても反動があるかもと思っていたんだが…、何度合成しても体に変化は感じなかったのでデメリットは特にないようだ。

それがわかったこともあって、手持ちのLv1スライムを全て合成することにした。


ーーー

×スライム Lv7 HP11/11 攻:7 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

×スライム Lv5 HP9/9 攻:5 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

×スライム Lv4 HP8/8 攻:3 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

×スライム Lv3 HP5/7 攻:3 守:1 特攻:1 特守:1 スキル:なし

・水

・おにぎり

カードホルダー2/10枚

ーーー


合成しながらわかったことだが、モンスターカードはレベルアップするとどうやらHPが全快するようだった。

レベルアップ用の合成モンスターを持っておくと、いざというときにレベルアップさえすれば手持ちモンスターを延命することができるかもしれない。



そう言いながらこの死の谷の最初のフロアの探索を進めていくが…このフロアにはスライムしかいないようだった。

探索を進めるうえで、崖を上る階段やはしごを見つけることはできず、逆に下に進む階段を見つけていた。

こうなると…先に進むしかなさそうだ。


カードホルダーの戦闘力は未知数だが、高校1年の時にモンスターを倒す経験が積めていれば能力が発現していたかもしれない。

そう考えると…死の谷に置き去りにされたことにふつふつと怒りがこみあげてくる。


最初の2日は生きることに必死で全く意識することはなかったが…落ち着いてくると、死の谷に落とされたのは日本政府が無能力者の烙印を押したからだ。


状況が違っていれば今頃…そう思うと日本政府を許せるわけがなかった。


いつか日本という国に対して復讐してやる――と、そう誓った俺は、死の谷を下ることにした。



―――――――――――

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