ダンジョン3
中に入ると、五十体のレッサーデーモンとその奥に玉座に座る一体の悪魔が待ち構えていた。
「普通の冒険者だったら絶望してるだろうな。だが、想定の範囲内だ」
重力魔法で全ての魔物を圧殺しようと試みるも、玉座に座る魔物だけを殺すことが出来なかった。
【レッサーデーモンを倒しました】×50
【レベルが上がりました】
「そう簡単にやられてくれないか。さすがはダンジョンボスだな」
重力魔法で殺すことを諦め、聖剣を呼び出す。
ボスの背後に回り込み心臓を貫こうとするが見えない壁みたいなものに弾かれてしまった。
鑑定を使いボスのステータスを覗いてみる。
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名前:なし 性別:雄
種族:悪魔王
レベル:80
HP:E
MP:E⁺
攻撃:E⁺⁺
防御:D⁺
敏捷:D⁺
魔攻:E⁺
魔防:E⁺
ユニークスキル:結界魔法 悪魔召喚 生贄魔法
超即再生
スキル:闇魔法Ⅹ 血液魔法Ⅹ 気配掌握Ⅹ
剣術Ⅹ 格闘術Ⅹ
称号:ダンジョンボス イレギュラー
加護:邪神の加護
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「こりゃ強いな。とてもじゃないが今の俺で勝てるとは思えないな。職業スキルを使うしかないな。あれ、使うとしばらく体が痛くて動けなくなるから嫌なんだよな」
死ぬよりはマシだと思い、職業スキル"限界突破"を使用する。
発動した瞬間、ステータスが10倍となり高揚感を得る。
「この感覚は久しぶりだな。代償なく動けるのが約20秒。その時間内に片付けなければならない。さて、やるとするか」
もう一本聖剣を呼び出し、心臓に向けて思いっきり投げる。が、結界魔法で防がれてしまった。
その行動を呼んでいた俺は背後に周り右手に持っていた聖剣で首を一刀両断する。
【悪魔王を倒しました】
【レベルが上がりました】×25
【ダンジョンの攻略を確認しました。初攻略報酬としてユニークスキル"悪魔化”、悪魔の笛を獲得しました】
これがアランが求めていた悪魔の笛か。どんな能力を持っているのか気になった俺は鑑定を使用した。
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悪魔の笛
ランクS
魔力を込めながら吹くことによって悪魔を召喚することが出来る。魔力を込める量が多ければ多いほど階級の高い悪魔を召喚することが出来る。
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「なるほど、これは絶対に手に入れたくなるわ。だって、階級の高い悪魔を魔力込めるだけで召喚出来て従えることが出来るんだから」
欲を出して俺の物にした場合、アランが襲ってくる可能性が高い。そう考えると、今すぐ転移して渡すとするか。
~~~総聖教・王都本部~~~
転移すると、そこには白い仮面に白いマントを羽織った者たちが大量に待ち構えていた。
「「「「「何もんだ?」」」」
「すごい殺気だってんな。俺はアランに悪魔の笛を届けに来たというのに」
そう言った瞬間、全ての白い仮面の奴らの動きが止まり、少し周りより魔力が高い奴が俺の前にやってきた。
「その話は本当ですか?嘘だったら地獄より怖い目に合わせますよ?」
「嘘じゃない。これがお前らが欲しがっている悪魔の笛だ」
「・・・確かにこれは本物の悪魔の笛ですね。殺気だってしまい申し訳ありません。最近死聖教の奴らが転移して乗り込んできたので。勘違いしてしまいました。お詫びに何かスキルロールを差し上げます。少々お待ちください」
そう言って奥の部屋に消えていった。
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作者から
ここまで読んでいただきありがとうございます
これからもよろしくお願いします
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