第5話 作戦、決行

ということで、由実の兄は人狼に声をかけている。

少し会話したあと、人狼がマスクを脱ぎ、由実の兄に渡しているのが見えた。

どうやら、交渉成立したようだ。人狼に人も、体力的に限界だったらしい。

そして、狼のマスクをつけた由実の兄は剣斗に言った。

「例のグループは、どこ?」

「ついさっき、そこの廊下を通りました」

だが、グループはもう廊下のおくにいた。

「どうしよう、間に合いません!」

「剣斗」

ハッとして、顔を上げる。

「ぼくは、陸上の世界大会に出て優勝したことだってあるんだ。心配しなくても大丈夫」

そして、すごい速さで廊下をかけて行った。

剣斗も、慌ててついていっった。

と、誰かが剣斗に声をかけた。

「待って」

「!!」

そこには、狼の仮面をつけた人。

剣斗くん、遅れてすまない。剣斗くんの武器は、この剣だ。

そこには、銀色に光る大きな剣があった。

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