第二話 昔話
落ち込み頭を下に向けている白狐を見ると、雌狐は、優しく微笑み、白狐の側に近付いた。
「みんなの気持ちが分かった?」
白狐は、顔を上げ、雌狐を見た。
「みんなだって、同じ気持ちだったはずよ。例え、興味が無くても、あなたの為に贈り物を持ってきているのだから、『ありがとう』の一言でも掛けてあげてもいいのではなくて?感謝の気持ちを忘れてはダメ。本当の美しさは見た目ではなくて、そういう心ではないの?」
優しい口調で言う雌狐を白狐は、不思議な気持ちで見つめていた。
自分の実の親でさえ、わがままな白狐を叱ってはくれなかった。
美しいから、自分は何でも許される。
ーそう、勘違いをしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます