第31話 造影剤CT検査

 更に次男の話は続く。入院した翌朝、造影剤を使った検査をすると言われた。あの、親の承諾が必要だったやつだ。

 胃腸を休ませるという事で、水さえも飲ませてもらえていない。喉は渇く。何でもいいから飲みたいと思っていたので、造影剤と聞いて、

(お?バリウムが飲めるのか?)

バリウムでもいい、何でもいいから飲めるのは嬉しいと思ってしまったそうだ。しかし、それは間違いだった。造影剤は点滴で、というか注射で入れるのだ。けっこう太い針。迫って来る時には若干恐怖を感じたとか。

 造影剤はヨード造影剤だそうだ。白いのかと思ったら、透明だったそうだ。右腕に注射されると、まずは右耳がほわっと温かく感じ、そしてその後、全身がふわっと温かくなったそうだ。ほんの一瞬だったそうだが。

 CT検査の結果、もしまだ腸閉塞の症状があれば、またイレウス管だと言われていたが、幸い腸閉塞は解消されており、抗生物質の点滴だけで済む事になった。まだまだ食事を摂れるようにはならない。

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