第24話 満身創痍

 入院中も、次男とは時々LINEで連絡を取った。けっこう元気なのだが、喉が渇いても水も飲めないのが辛いという事だった。

 私の方は、時間と共に体に異変が起き始めた。膝の方はだいぶ良くなったのだが、背中の方がやばい。午前中は普通に掃除などをしていたのだが、その後前屈みになろうとすると背中に激痛が走るように。これは……知っている。じわじわ型のギックリ腰の痛みだ。ヤバイ、ヤバイ。気を付けないと本当に動けなくなるやつだ。

 背中にも湿布を貼り、なるべく安静にした。ちょっと寄りかかろうとしても激痛が走るし、もう満身創痍。脛(すね)とかふくらはぎも少々筋肉痛だ。前日の2往復もそうだし、やっぱり夜までかかった緊急搬送も、相当体に堪えたようだ。今日、病院に行かずに済んで良かった。

 その翌日。入院生活3日目にして、シャワーを浴びる事が出来た次男。そうしたら、色々と持ってきて欲しい物が出てきたらしい。

 シャンプー、コンディショナー、トリートメント、髭剃り、毛抜き(ピンセット)、ブラシ、手鏡、ドライヤー、スマホ用アーム、洗顔フォーム。

 前述したように、パジャマやタオル、その他シャンプーや歯ブラシなど、必要な物一式を1日500円でレンタルする契約をした。パジャマだけなら250円なのに、だ。入院は2~3日だと思ったのに、どうも連休中はずっと点滴続行だと言われたとかで、入院が1週間かそれ以上になりそうだ。一度ならず、また上記のようなものを持っていくならば、そこにタオルも持って行って、250円のパジャマだけで良かったのでは……考えたくはないが、ほぼ間違いない。

「シャンプーとかは借りられるはずだけど?」

と返信してみたら、

「あるんだけど、品質が……」

と、次男。リンスインシャンプーしかないらしい。それに、ドライヤーもないのは辛いだろうと思ったら、

「あるんだけど、風が弱くて……」

髪が乾かないそうだ。分ったよ。ちょうど洗濯物も取りに行く頃だし、持って行ってやるよ。

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