エンドマーク

シキウタヨシ

第1集






ビニールの傘が鳴るノイズ音灰色の空 雨というらしい




世世の果てここで全てがエンドマークそして新たにスタートを切る




白墨を踵の後ろにマークしてここがスタートと一歩踏み出す




ここが果てワールズエンドガーデンのマークは白い鳩のなきがら




鳥のようなあなたの枝となる約束 あなたは戻って来ない




双子葉植物の葉であるように静かな対でありたかった君とは




君の良さちっとも分からないなんてきっと奴らの頭はかぼちゃ




洗剤を変えよかトップとアリエールきみが気分を変えたいならば




透明なものになりたい例えればこの晴れた空の空気のような




わたしにはこの世渡りは厳しくて春空を飛ぶ鳥になりたい




まだ生きると朝陽さす川へ吠えつけてカロンの銀貨を水面へ投げた




東土より渡りたる鳥粥もてもとめる能わず広がりたるなり




よにあまたあふれるほどあるかたちたちそれすべてありのまんまのかたち




Radio GAGA 届けてよ僕にとびきりの脳味噌吹き飛ばすようなナンバー




Ave Maria 選ばれなかった僕たちはさながらレースに敗れた精子




100円になりますお箸はお付けしますサービスで笑顔入れときますね




このまんま西へひたすら西へゆけ海があろうと山があろうと




僕のことサーチライトで照らすように探し出してよ闇の中から




六畳間押し入れひとつ屋根ひとつそれがどうして片付けられない




語るなら背中でなくてこちら向き目を見て自分のことばで語れ




さらさらと耳の奥底骨の髄流れているのはわたしの孤愁




お宮さん何度参れば良ござんす足の裏の豆とうに潰れて




愛情をたくさんあなたにあげましょう。嘘でいいでしょどうせ安物




ピース吸う風も無いのに千枚の扉の閉まる音のする夜







/了

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

エンドマーク シキウタヨシ @skutys

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ