第4話 第三の扉 チヨコ

扉を開けて前進すると、そこには

チョコレートがたくさん並んでいた。

そしてその周りを囲うかのように

たくさんのシェフが立っていた。

俺はチョコレートが気になって、

もう一歩、前進した時、ゲームマスターの声が聞こえた。

“ようこそ チヨコの世界へ”

“ここではハカトを生み出したシェフと

伝説のチョコレート”ハカト”をこの並んでいる中から試食して見つけ出して欲しい”

“味覚、嗅覚、視覚などを意識するのだ”

“ではまた会おう”

ゲームマスターがお別れを告げた途端、

シェフがチョコレートをランダムに取り出して俺の前にやって来た。


シェフは4人(男性、女性 各2人)

チョコレートはその2倍の8個

当てるには相当な集中力が鍵になるだろう。

     

始めにやってきたシェフは男性で

名前はウッシュ•リボール

ドイツで修行した経験があるそうだ。

シェフが持ってきたチョコレートは

三角形のものと五角形のものだ。

三角形:カシスバニラ味で紫と白色のチョコ

五角形:アップル味で緑色のチョコ


(俺はチョコレートを手にし、口に入れる)

カシスバニラは食べたことのないせいか

ほろ苦い感じで大人向けなチョコだ。

反対に緑色のチョコはとても甘く美味しい。


試食を終えた俺は口の中に甘さが残っていた

すると、スタッフらしき人が現れ、

飲み物を運んでくださった。

“試食を終える度にお口のリセットとして

 お飲みくださいませ”

俺は水を飲み、口の中をリセットした。


スタッフが去っていくと、

次のシェフが俺の目の前に立ち、

 チョコレートを渡してきた。

そのチョコレートは丸い形をしていて

外枠がジグザグ模様のチョコと 

外枠が星模様のチョコだ。

ジグザグ模様のチョコは角が段差になっていて他のチョコよりパリッとした食感だ。

星模様のチョコは角の所に切れ込みがあって

とても食べやすかった。

味はジグザグ模様の方は

山椒が中に入ってて少し辛かった。

星模様の方は中にマシュマロが

入っていて、チョコの苦味とマシュマロの

甘さがいい感じに合わさって美味しかった。

チョコレートを持ってきたシェフは女性で

名前はポセイ•ムサン

父親がニュージーランド出身で

チョコレート専門店のシェフだ。

父親の姿を見て、シェフに憧れたようだ。


試食を終え、水を飲んで口の中を

リセットした。


そして、立っていたシェフがその場を

立ち退けると、次のシェフがやってきた。


やってきたシェフは女性で

名前はアスカ• ヒサリイだそうだ。

太陽のように明るい表情をしている。

そして、四角形のチョコを2つ持ってきた。

一個目は 中心が窪んでいて、2種類の味

二個目は 真ん中を境にして、2種類の味


いざ試食すると

一個目の食感はとても柔らかく、

 2種類の味のブルーベリーとピスタチオが

上手く合わさっていてとても良かった。

二個目の食感は少し固く、

 2種類の味がイチゴとココナッツで、

イチゴの甘酸っぱさがココナッツの味を

引き立たせてくれるような感じで良かった。


試食を終えた俺は水を含み口の中をリセットする。

アスカシェフがその場を立ち去ると同時に

次の男性シェフがやってきた。

男性シェフの名前はニッユ•エジソ

エジソシェフはもともと料理人で

得意な料理はオムライスだそうだ。

料理の道に少し飽きてきたようで

チョコレートを始めたそうだ。

持っていたチョコレートは細長い形で

三重の層になっている。

一つはブラックチョコ、オレンジ、カシスが

 層になっている。

もう一つはホワイトチョコ、ストロベリー、

 ピーチカシューナッツが層になっている。

ブラックチョコの方はチョコの苦味と

オレンジカシスの甘みが調和していた。

 ホワイトチョコの方は全体に甘く、

ストロベリーの酸味で、より美味しく、

ピーチカシューナッツにより食感が変わる

とても面白いチョコだった。

試食が終わると男性のシェフに腕を掴まれ

俺は掴まれた瞬間、宙に浮いた状態になり

男性シェフが俺の体を回し始める。

ピザの生地と間違えられているのか、、

そんなあり得ないことを考えていると、

いつの間にか扉の前に帰って来た。


“おかえりなさいませ

     ス•フォ•ガ••様”

“早速だが、問題だ!

 山椒が入ったチョコ(ハカト)を持ってきた

   シェフの名前を答えよ“


たしか、、丸いチョコレートで

ジグザグ模様がある

そして父親がニュージーランド出身の

チョコレート専門店を営んでいたシェフだ!

そう

“ ポセイ•ムサン”だ!


(ピーンーポーン)

奥で効果音が鳴り響いた。

すると、俺はまた少し記憶が蘇った。


蘇った記憶の中には

母親がいつもテスト期間の時に

チョコレートを作ってくれていた時のことが

あった。

なにやらこの扉が、私の人生の記憶かも

しれない。


記憶の中を整理している中、

再び、扉が出現し、開いた。


“次の扉を目指して進みたまえ”

俺はゲームマスターに従い、

 次の扉へと歩き出した

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