第34話 錬金術
「へぇ。生きてるんだな」
近藤は一命を取り留めたらしい。
「まぁ、これで懲りただろ」
「さすがケントじゃのう」
「生ぬるい」
「まだ生きてて良かったよ。じゃなきゃ第二の近藤が出てくるでしょ?」
まぁ、もう出てるかもしれないけど俺には関係ない。関係を持ったものの悪事は許せないだけだしな。
「次はどうするのじゃ?」
「なにも考えてなかったな、ダンジョンでも行くか?」
と言う訳でしばらく閉まっていたスカイツリーのダンジョンに行ってみることにした。
「まだ荒れてるな」
瓦礫の撤去作業などをやっている。
ギルドについて受付で入場手続きをすると、 一階層から入場する。ここはどうやら登って行くみたいだな)。
「ーっは!」
「オラオラー!」
「ウインドカッター」
弓師、忍者、魔法使いか、まぁ、悪くないパーティーじゃないか?
ダンジョンブレイクをするとダンジョンが強くなるらしいとのことをサーシャに聞いた。
まあまだ序盤だから弱いモンスターばかりなのでさっさと行ってしまう。
50階層、なんだかんだでもう50階層なのだが、ボスはレッドドラゴンだ。
普通に倒してドロップの赤い太刀とドラゴンのウロコをとって宝箱を取りに向かう。
宝箱には金貨50枚と錬金術の書というのが入っていた。これで錬金術が捗る。
そして先に進むとまた先があった。
100階層かな?それともまうすこしあるのか?とりあえずボードに触って1階層に戻る。
ギルドに要らないものを買い取ってもらい外に出る。
家に戻ると早速錬金術の書を拝見してみる。凄いなぁあー。そしてネットで色々ポチってこの部屋を錬金部屋にしようと思う。
だが練金釜がないのが残念。
あ、ダンジョン攻略報酬をもらってなかったとガチャを回すと白金貨が十枚だった。ショップに入れて練金釜を探すとあった一番小さいので一千万リラするが、これ以上買うものもないので中を、三千万リラで買うとデカい段ボールで届いた。中を開けてみると練金釜だ。
今まで貯めてた不思議な素材の数々はこれのためだった訳だ。まずはポーションを作ってみる。薬草と水だけだが。薬草がないのでユニコーンのツノを煎じてポーションを作ると上級ポーションが50瓶できた。
不思議なもんで瓶まで出来るようだ。
それからマジックバッグに欠かせない空間封じの薬液も作ってみる。
バイコーンの角を煎じてカーバンクルの宝石も砕いて粉にする。それを一緒に練金釜で煮るとポンと言う音と共に出来上がったのは空間封じの薬液だ。これで出来上がった物を鞣したものに塗ればマジックバックは完成する。まぁ。渡す気は無いけどね。
次の日は朝から葛飾ギルドで商売していた。というのも。
「これは上級ポーションじゃ無いですか!これ一本で100万はしますよ!」
「じゃあ50万でいいから安く売ってくれよ」
「ダメです!値崩れが起きますから!」
「んー。じゃあ薬草を採取して来てくれるよう頼んでもらえないだろうか?」
「ええそれならばいいでしょう!」
「んじゃこれは」
「いやいや買い取りますから!」
「これじゃ売れない」
「売れますから!だから売ってください!」
と朝から今野さんとの掛け合いが楽しくて揶揄っている。
「はぁ、はぁ、はぁ、はあー」
「どうしたんですか?」
「それはこっちのセリフです急に上級ポーションを安く売れとか言うからでしょ」
「あはは。あれは冗談ですよ」
「ったく、でも作れるようになったんですね!」
「はい!」
「おめでとうございます」
「あはは、ありがとうございます」
「薬草の件は了解しましたので」
「よろしくお願いします」
フィールド型のところにならあるだろうと思っていたらダンジョン型にも生えていたらしいことをサーシャ先生に聞いた。
俺は知らずに素通りしてたらしい。
そして本田さんと幸太君にひと瓶づつあげたので卸したのは48本だ。これだけで相当な額になってしまった。
昼にドライブスルーでご飯にしてスカイツリーダンジョンに向かう。
50階層からだな。
ダンジョンを歩いていると草が生えている。鑑定してみると上級薬草だった。
そうかこう言うふうに出来てるんだな。
俺はそれを取るとマジックバッグにつめて歩き出す。
「これ!来とるぞ!」
「あ、悪い倒しといて」
「最悪!」
「ふぅ、取れた」
「取れたじゃ無いじゃろ!」
「敵が来てるの!早く戦って!」
「はいはい!」
一戦終わるとお小言が酷かった。
だって高級薬草があったからしょうがない。
「「しょうがなくない」」
ということでサーシャが取ってくれることになった。
「ダンジョンでなんでこんなことをしなきゃなんないのじゃ」
「文句言わない」
「ごめんね。サーシャ」
「っとに」
その日は75階層まで行って帰って来た。
葛飾ダンジョンに寄ると大量の薬草を、手にすることができたので満足だ。
練金釜に入れて作るとポーションになっているので、これで若い冒険者も入りやすくなるだろうな!
「ええー!昨日の薬草で二百本ですか?」
「はい!」
「これならいくら高くても一万はしないですよね?」
「そうですね!ありがとうございます」
安く売れて良かった。
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