第15話 マジックバッグ


「よし!ありがとうオッチャン!」

「なーに!初めての金属を打たせてくれてありがとよ!それにお土産までくれて」

「それ一応鑑定したら玉鋼だったからそれで作ってみてよ!」

「おう!刀造りにゃ命をかけるぜ!」

「おう!頑張ってな!」

 俺は島根県の奥出雲まで来てダガーを打ってもらった!玉鋼と引き換えにな!そのおかげでダガーと言うにはちょっと大きなダガーと言うか小刀というかちょっと微妙だが、形は気に入ってるからいい感じだ。

 よし!また新宿ダンジョンに戻ろう!


 新宿ダンジョンに戻ってきた俺たち二人はしょうがないから15階層から始めて20階層を突破してミスリルインゴットを取った。その上で21階層から行ってみることにした。


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 忠野 健人タダノケント  23歳

 レベル 78(限界突破) 職業 忍者

 スキル 中級短剣術 アクセル 迅雷 追撃 鑑定 中級回復魔法 中級風魔法 中級火魔法 初級土魔法 初級水魔法 初級光魔法 罠探知 罠解除 麻痺無効 毒無効 睡眠無効

 ユニーク 疾風怒濤 一撃死無効

 称号 ラック限界突破


 装備 黒狼の外套

    ミスリルラージダガー

    ミスリルラージダガー

    スピードピアス

    マジックバック(大)

    クロスベルト

    黒狼の胸当て

    黒狼のブーツ

              31485000リラ

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 ミスティ   ???歳

 レベル 134

 スキル 弓術極 ムーンショット ストリームショット 三連射 付与 幻術 風魔法極 緑魔法極 水魔法極 毒耐性 麻痺耐性 睡眠耐性  初級火魔法 初級土魔法

 ユニーク 月の雫 夢見

装備 シルバーウインド

   スピードピアス

   白銀の衣

   白銀の靴

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「ーッシ!」

“フォウウゥゥゥゥ”

「まあまあね」

「新しい武器の調子よさそうだな」

「まだまだよ、こんなもんじゃないわ」

「そうか!なら俺も!」

 2双のダガーを持って21階層のモンスター、レッドアイを斬り刻む。

「いいね!ちょうど良い長さだ!」

「ミスリルは魔法との相性も抜群よ」

「いやぁ!楽しみだな!」

 ドロップの皮を拾うが、これは何に使うんだ?


 22階層、ブルーアイ!あまり変わらず、氷の光線を発射して来るだけだ。ダガーで斬ってみる。ブルーアイは斬り刻まれてチリになった。

 ドロップはまたも皮だな。

 23階層、24階層ともに同じような系統イエローアイとグリーンアイという違う魔物が続く。あの魔物が特別なのか検証だ!

 25階層に出てきたのはグレーの目玉だけのモンスター!ミスティックアイ!バッグを落とした魔物だ!

 俺が飛びかかると、

「麻痺はむこうだっつーの!」真ん中から斬り裂き倒してしまった。ドロップはやはり皮だな?

「俺の時はバッグだったのにな」

「それはレアドロップね、この皮を加工できたらマジックバックが作れるかもしれないけど」

 皮を触るとまぁ気持ちのいいもんじゃ無いが皮の内側は違う触感だな。

 まぁ袋の形にしてみればいいか、と袋の形に整えてみる。

「どう?」

「多分間違いないと思う」

 腕を入れてるミスティが腕を抜く。

「んじゃ、バッグ専門店にでも持って行こう!」

「そうね」

 宝箱を開けて中身は金貨25枚だった。

 そのままボードで1階層に戻り、ダンジョンを出るとギルド長が待っていた。

「おかえり忠野君!待っていたよ」

「はぁ、俺忙しいんですよ?これあげますから」

 と、ミスリルのインゴットを渡すと、

「いいのか?いいんだな!もらっちゃうからな!ヤッホーい!あとで報酬はいれておくからね」

 喜んで解放してくれた。

「あれでいいのかな?」

「だめじゃ無い?」


 まぁ、いいかとバッグ専門店を探して川崎鞄製作所というお店に入ると革の匂いがしていい感じのお店だった。ここなら頼めそうだな。

「この皮でこちらを内側にした鞄を一点作って欲しいのですが」

「この皮でですか?…ダンジョン産ですか?」

 おじさんはみただけでなんの皮かわかるのかな?

「はい、ダメでしょうか?」

「いえ、一応やってみましょう」

「カバンの形状ですが…」


 鞄をお願いした。とりあえずレッドアイからグリーンアイまでの皮も渡してある。一点物なので時間がかかるがなんとかなるだろう。まあダメで元々だしな。

 

 俺達はいま新宿ダンジョンの20階層から25階層を周回している。レアドロップ狙いだ!

 ラック限界突破よ!働け!

 一日に何十往復すんだって位したが一向に出ない。

 ミスティックアイの皮だけが増えていっている。

 二日目、三日目には飽きてきたのでやめにすることにした。

「ラースト!」

 ミスティックアイを倒したらドロップがバッグだった。

 しかも男女兼用でいけるような小さめのバッグだ。ポシェットでもいけるかもな。

「ほれ!」

「え?」

「俺は持ってるからな」

 俺のは特別デカいからな。

「私の為?」

「要らないなら売るが?」

「なんでそんなこと言う!」

 ちょっとだけ意地悪をしてみた。

「うそだ、使ってくれ」

「…ありがとう」

 両手に持って大事に持っている。


 俺はひとつ伸びをすると、

「んじゃ次に行きますか!」

「はい!」

 ミスティの腰にはバッグが一つ増えていた。

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