第5話 ボス部屋


 ダンジョンのボス部屋の扉を開くとそこにいたのはユニコーンだった。

 いきなり俺を目掛けて突進してくるのでなんとか避けてダガーを投げると首に刺さる。

『ブルルルル』

 と首を振るってダガーを落とすとまたこちらを見て突進してくるので次もギリギリ避ける。速すぎるだろ。

 にしても首から血が流れたままだが?

 また突進してくるので、俺も体を捻りながらダガーを拾いに行く。

 今度はこっちの番だ!

 疾風怒濤でスピードを上げて突進すると面食らったのか後ろ足で体を持ち上げる。

 空いた胸のところにダガーで斬りつけて離れると痛みからか動きが緩慢になる。

『ブルルルル』

 とこちらを睨みつけると急に空から雷が落ちてくる!

 目の前に雷が落ちるのは初体験すぎてパニクった俺はさっさと倒さなければとダガーを投げつける。

 ちょうど脳天に刺さった様で倒れて消えていった。

「ダァー!怖かった!なんだよ雷って!」

 でもダガーがちゃんと刺さって良かった。

ユニコーン怖すぎるだろ!

 ドロップはユニコーンのツノと皮、後鍵があったので取ると宝箱が出てきた。

 開けるとネックレスと金貨10枚が入っていた。

 やっぱり冒険者はやめられないかもしれないな!

 いや、さっき怖い目にあったばかりなんだから気を引き締めて行こう!

 まだ、時間はあるのでここで昼飯にしとく、マジックバックからコンビニおにぎりを出して、お茶のペットボトルも出すと、

「いただきます」

 モグモグと握り飯を食べながらショップを検索する。リラだといくらかわからんが中々するよな。まあ、おまけ程度に思って見たほうがいいのかな?ちなみにマジックバックは小さいので一千万リラした。

 俺の持ってるリラがいま百五十万リラくらいだから買えねーし!

 あ、スキルとかも売ってるな!

 鑑定が五十万リラか、高い様な気がするな。

 ステータス!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 忠野 健人タダノケント  23歳

 レベル 25(限界突破)

 スキル アクセル 迅雷 初級回復魔法 初級風魔法 麻痺無効 毒無効 初級短剣術 追撃

 ユニーク 疾風怒濤 

 称号 ラック限界突破

    ボス撃破ボーナス(未)

    ボス撃破ボーナス(未)

 装備 黒狼の外套

    黒狼の小剣

    銀狼のダガー

    赤龍のダガー

    マジックバック(大)

    クロスベルト

    黒狼の胸当て

    黒狼のブーツ

              1523000リラ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 おっやっぱりボス撃破ボーナスがあるじゃん!ガチャって、『鑑定』やった!五十万リラ浮いた!も一つは?『火魔法』おぉ!これもいいねぇ!

 やっぱ魔法って言ったら火魔法だよな!

 よし!飯も食い終わったし!

 11階層に行くか!


 下に降りて行くとこんどは空が見える?

「えっ、外に出たわけじゃなさそうだな」

 しかしリアルだな。

 っとこんなことしてる場合かよ、どこだ?モンスターは?鑑定して見る。

 よーく見るとこちらを伺う顔が見えた。

「そこだ!っとに!迷彩色かよ!」

 グラスウルフと言うらしいが鑑定があって良かった!

「っとによお!わかりづらいんだよ!」

11階層で手こずった割にグラスウルフの毛皮はそんな高く売れるかな?まぁ持ち帰るけどさ。

 ようやくつぎの階層への階段を見つけて下に降りる。

 さっきの階層と似た様なもんだがこちらの方がよくわかる。ハンティングベアらしい!

 でかいクマだな。

 立ち上がって腕で攻撃してきたが遅過ぎるな!後ろに周り首を切るとドロップに変わる。ドロップは毛皮と睾丸だ。精力剤にでもなるのか?

 ハンティングベアを倒しているとたまに熊の手が手に入った。高級食材らしいけどどうなんだ?


 13階層に降りて今度はハニービーらしく、巣が有る。遠目に見てもデカ過ぎるだろ。

 周りから探索して見るがやっぱ階段はあの下あたりかな?

 くそ!燃えてしまえ!

「ファイヤーボール!」

 初級火魔法だがなんとか燃えたなっと、蜂が怒って出てきやがった!ダガーを駆使して倒して行くとようやく燃え尽きたのかドロップに変わった。

 蜂からはポイズンニードルが取れて、蜂の巣からは大きな瓶に入った蜂蜜だった!これは高く売れるだろうし美味いだろうな!


 14階層に降りると今度は蛇だ!大蛇だけどな!速いし飛んでくるので躱わすのに精一杯だが、なんとか風魔法で撃退していたら居なくなった。時計をみたら一時間近く戦ってたみたいだ。ドロップの蛇皮を集めて回るとそろそろいい時間だろ?

 

15階層に降りると扉を開く。

 鬼だな。オーガがいた。

 金棒をもって鬼のパンツを履いているオーガだ!

“ブォン”と当たれば即死の音がする。

 風魔法で、遠距離攻撃をするも、中々当たらない。くそ!こんなとこで時間潰したくないんだよ!疾風怒濤!

 鬼が振り切ったところで仕掛けると腕を斬りつける、ついでに首も!で離脱する。

 追撃もついてるから深く傷付いてるな!

金棒を持ち替えて今度は突きをしてくる!

避けて手首に両ダガーで傷をつける。

金棒が持てなくなったオーガは今度は腕で俺を捕まえようとするから逃げながら風魔法と火魔法で燃え上がってもらった!

『ウゴオオオォォ…』

 な、なんとか倒したな!

 ドロップは金棒と鬼の皮?どうすんだ?防具にすんのかな?後鍵があったから宝箱を開けるとスピードピアスと金貨15枚が入っていた。金貨は四千リラになった。


 ボードがあるので手を置くと1階層に戻る。

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