変身ヒロインとかがいる世界でラスボスに転生したので全力でラスボスを謳歌しようと思います。

イカレ狂人しか書けない人

第1話 私こそがラスボスだ!

「閣下。お時間でございます。」

「そうか。もう時間か。」

「時の流れとは恐ろしい物だな。」


初めから言おう。私は転生者だ。転生した世界は……

うーん…そうだな…軽く説明するなら女児向けの番組の世界だ。詳しく言えば不思議な力を持った少女たちが悪い奴らと戦うそんな世界。要はニチアサに出てきそうな世界だ。


そんな中で転生した俺の転生先はというと…


「では始めようか。私の祈願を達成する時だ。」


悪の組織のトップ。つまりラスボスに転生した。


「はい。閣下の意思のままに。」


自分の部下たちが自分の部屋から出ていった。


「…俺がラスボスに転生しちまったか…」


だがラスボスなんて正直やった事がない。というか転生だって初めてだよ!


俺の名前…もとい私の名前はダニエル・フォン・クリスト。

世界を黒魔術と技術で自分の手の中に収めようとする組織、クラウンとかいうクソダサ組織のトップですの。

まぁこの名前の元をしればそう思えなくなるんだけどね。


ちなみにちなみに現状幹部が6人いて一人がさっきの側近ポジションのアルエリ。力仕事のディーナ。知識のサンパルチ。多分あっち側に寝返るであろうカルナ。こっち側の治癒係のリル。そして比較的新しい幹部のカーポ。


カルナは殺さないのかだって?いや?別に構わん。だって俺はラスボスを謳歌すると決めたからな。


「光魔導少女達の傾向も最近活発になってきたしな。


光魔導少女。この世界のエレメントから魔法の力を使って戦う正義のヒーローだ。我々を壊滅させるべく日々邪魔をする彼女らの正体を探るのだがまだ掴めていない存在だ。


「閣下どこへ行かれるのですか?」

「少し遠出だ。問題無い。すぐ戻る。」

「はっ。お任せください。」


部屋から出て直ぐ側にいるアルエリに声をかけ、自陣の外に出る。


「ディメンションスキップ」


次元の壁を突破しこの少し開けた空き地に出現する。


「じゃ。行くか。」


ちなみにだが私の容姿はヒゲを生やしたイケオジで今は杖とスーツを着用している。ちなみに組織にいるときは灰色のアジアンテイストに雲の模様が付いたおしゃれなやつ。


そうして近くのカフェに立ち寄った。


「いらっしゃいませ。」

「コーヒーセットを一つ。」

「店内でお召し上がりでしょうか?」

「はい。」

「お会計670円になります。」

「現金で。」


そうして商品を受け取って現金を渡す。


「レシートは要らないです。」

「かしこまりました。ごゆっくりどうぞ。」


そうしてトレイを運んで席に座る。


「でね。火之永ったらまた自分から行っちゃってさ…」

「悪いって!そういう雷花もついてきちゃったじゃん。」

「…うるさい。水城も何か言ってやって。」

「ええ…わたしに振らないでよ咲樹ちゃん…」

「風夏も何気に付いてきてたよな…」

「まぁ倒ちゃえ!って感じだったから一緒に突撃しちゃったからね…」

「見事な同調圧力だね。」

「あはは…」


……お向かい側の少女らが少しお喋りなようだ。

目障りではないが…元気だな。

………5人…。そしてあのぬいぐるみ…。


…間違いない。あのぬいぐるみどころかあの少女らから強い魔法の力を感じる。


少女らは店を出ていった。


「冷めないうちに頂こう。」


まだ温かいトーストとコーヒーを啜る。


食べ終えた私は店を出た。


「おい。おっさん。」

「ん?」

「あんた、ずっと私らの方見てただろ。」

「ちょっと火之永「ああ。お喋り好きだなと思ってね。」」

「…それは悪かった…」

「ほら火之永ちゃ


突如として空が闇に覆われた。


「またクラウンか!」


どうやら我々の組織のランダムな位置に邪悪生物を放つ黒魔術が偶然ここで発動してしまったらしい。


「丁度いい!今度こそリベンジだ!」


最近雑魚を強化したばかりだ。


「皆!行くよ!」

『うん!』

変身チェンジ エレメンタル!!』


少女たちが光に包まれる。くっそ眩しい。


「燃えるハートはどこまでも熱く!聖火の持ち主!イグニス!」

「幸せを運ぶ風はいつまでも!聖風の持ち主!ヴィント!」

「迸る雷は大地を照らす光。聖雷の持ち主。トネール。」

「大地に恵みをもたらす樹!聖樹の持ち主!アルブル!」

「水流は闇を洗い流す!聖水の持ち主!オー!」

『五人揃って!光魔導少女!』


わかっていた事だがくっそ長い。変身がくっそ長い。

マジで、長い。私はお約束を守らないから攻撃するがこれを守らなきゃならない俺等も大変だな…


「ギャァァァァァ!!」


闇から魔法生物が出てきた。

鳥形か…あいつ頭悪いから敵味方関係なく攻撃してくるんだよな…


「今度こそ倒してやるよ!」


こっちに気づいたのか鳥の魔法生物が降りてくる。


「はぁっ!!」


イグニスが炎をまとった蹴りを鳥に喰らわせる。


「へっへーん!リベンジ成功だ!」


後ろから来た鳥をトーネルが焼き鳥にする。不味そう。


「油断大敵。」

「サンキュー!!」


飛んでいる鳥を乱気流で落とすヴィント。


「こっちは片付いたよ!」


水流で溺れさせてるオー。えぇ…


「こっちも!」


木を生やして鳥を挟み込んだアルブル。


「片付いたよ!」


凄いな。手際よく倒していったな。


「キエーッ!!」


後ろから鳥が私に向けて飛んでくる。


「おっさん!後ろ!」


私は軽々頭を掴んだ。


『!?』


まぁそんな反応になるわな。


「まったく…身の程を弁えない奴だ。これだから鳥は嫌いだ。」

「影殺」


鳥の影からモヤが出て鳥の全身を掻き消していった。


「閣下ではありませんか!」

「ディーナ!!」


もう隠せないな。


「閣下って…まさか貴方!?」


「その通り。私がクラウンの閣下だ。」

「名を、ダニエル・フォン・クリストと言う。」


さーて…どうすっかな…こりゃ…



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

変身ヒロインとかがいる世界でラスボスに転生したので全力でラスボスを謳歌しようと思います。 イカレ狂人しか書けない人 @Entech

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ