第7話 身体検査

「し、身体検査?」


 いきなり訳のわからないことを言われて混乱する私とは逆にエリナは微笑みながら私の頰に触れる。


 白く細い指は優しく、とてもおちつくものだった。


「ええ、優菜様の体調管理はメイドとして重要な役目ですから」


「私はどこも悪くないよ?」


 この体は前世に比べて遥かに脆く力も弱いが重い病気などはかかったことはない。


 むしろ最近はすこぶる健康である。


「いえ、そうではなく成長した所を詳しく検査させていただきたいのです」


「成長した所?」


「はい、たとえば———」


 そう言いエリナが小悪魔的な笑みを浮かべた。


「こんな所とか」


 次の瞬間、エリナの手が私の胸に触れた。


「んあっ……」


 あまりの刺激につい口から声が漏れる。


 胸を触られるなど前世ではもちろん今世でも始めてだった。


「どうしました、優菜様?」


 私が呆然としているとエリナが満足そうな笑みを浮かべて聞いてきた。


「な、なんでも……ない……よ」

 

「先程は随分可愛いお声でしたね。」


 こ、これはもしかしてエリナわざとやってる? 私を揶揄ってるのかな?


 そう思っているとエリナが耳元で囁いた。


『もっと……もっと、聞かせてください。」


 今度は触るだけではなく撫でるように優しく私の胸を揉む。


 こ、これっ……す……ごいっ……


 今まで感じたことのない感覚に段々と呼吸が乱れ、全身が疼く。


「ふふっ、随分とご成長なさいましたね。昔触った時とは大違いです。」


 私はここ7年で胸がかなり成長した。だが私以上にエリナの方が大きくなっていて今ではモデル並みのスタイルだ。


 そんなエリナに言われても実感がない。


「はぁ……はぁ……もう……んっ……いぃあっ!」


「いえ、まだですよあと一箇所だけ」


 エリナの手が下腹部へと伸びる。


 あっ……そこは……


 私がそう言おうとする前にエリナは手を引っ込めた。


「私としたことが……いけませんね、まだこの楽しみはしばらく先までとっておかなければ」


 そういってエリナは再び私の胸に触れ、優しく撫でるように、揉む。


 再び体が疼き、熱を纏う。


「優菜様、まだいけますか?」


「……んっ……どういうい……んっ!!」


「まぁ、最初はこれくらいにしておきますね」


 私の胸からエリナの手が離れた。


 快感が去っていく感覚に私は何故か寂しさを感じていた。


 そんな私の様子に気づいたのかエリナは耳元で囁く。


「また身体検査しましょう。今日はお休みください、優菜様。」


 優しい声を聞いて安心したのか私はそのまま瞼をとじ、眠りについた。


 


 【あとがき】


最後までお読み頂きありがとうございます!


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