3人以上コメディ台本
ネコ山
県の魅力マジパないっしょ!
話の内容が変わるような改変、
アドリブはご遠慮ください。
収集がつかなくなる可能性大なので…
上演時間目安15分前後
茨城県民の皆さま、ギャルの皆さま
先に謝ります。
申し訳ございません!!
※上演中に笑い声が入っても問題ありません!
<登場人物>
・サタン
魔界の王。人間界の視察をサボる世間知らず。
年齢不詳。性別不問。
・アザゼル
サタンのおつきの悪魔。敬語を使う。
年齢不詳。性別不問。
・ギャル(ギャル男)
令和ギャルと感覚がズレているギャル。渋谷駅まで片道二時間半程かかる茨城県民。
元黒ギャルのママの影響を大いに受けている。ヤマンバメイク。
性別不問。茨城弁への口調変更可。一人称はそのまま「うち」か、「オレっち」推奨。
ギャルに年齢は設けていません。魂がギャルならギャルです。
----お話はここから----
-時は令和、場所は魔界
アザゼル:サタン様…(咳払い)
サタン:お?なんじゃアザゼル、
いま余はガービーのピンボールをやっていて忙しい!急用でなければ下がっておれ
ん?…画面が薄くなって、、消えていくではないか!!
アザゼル:(ため息をつく)
サタン:画面が消えてしもうた…
せっかくスコア100万点を越えておったのに…
アザゼル、単三電池じゃ!
単三電池を四本持ってまいれ!
アザゼル:サタン様、こちらをどうぞ
サタン:お?なんじゃこれは!
アザゼル:こちら、人間界のゲーム機「テンテンドースウィッシュ」という最新機種です
ガービーのピンボールもこちらに入っております
サタン:む?電源はここか?(ポチっとな)
おおお、この鏡のようなものが画面…!
そして白黒では無い…!!テレビのようじゃ!余の知るガービーは水色の球体生物だったのか!
いや、その前にカセットを入れていないのに何故ここにガービーのピンボールのゲーム画面が映っておる…
アザゼル、これは一体どういうことじゃ?
アザゼル:現代ではダウンロードコンテンツというものがあり
カセットを抜き差しせずともゲームを購入、
ダウンロードをすることでこのテンテンドースウィッシュ本体があれば電池残量がゼロにならない限りゲームを楽しむことが出来ます
サタン:…?だ、うん…ろお〜ど??
アザゼル:要はカセットは無くても電池が切れない限り、
ゲームを楽しむことが出来るのです
サタン:なんと!
して、このテンテンドースウィッシュの電池は単三電池か?何本必要なんじゃ?
アザゼル:いいえ
このコードと本体を繋げてコンセントに差し、繰り返し充電が出来ますので単三電池は不要です
サタン:なんと!!
電池は捨て方がめんどくさいからの〜
先ほどのような単三電池が無くなってゲームデータが消えるというゲームボウイの地獄は無いのだな?
アザゼル:この魔界の王宮自体が魔界と地獄の狭間にあるので半分くらい地獄なのですが…
まあ、それは一旦置いておきましょう
サタン様、前回はいつ人間界へ行きましたか?
サタン:30年くらい前かの〜
このゲームボウイを買ってからは一度も人間界へは行っておらぬ
アザゼル:はあ…
人間界への視察、サボり過ぎではありませんか?
サタン:余はゲームボウイが壊れたら、視察に行こうかなと思っておったぞ
アザゼル:なんと物持ちの良い…
昔の電化製品は丈夫でしたからね
そして私は今、魔界の王がこの方で良いのか…不安でしかありません
サタン:なっ!アザゼル!!お主、余を下に見ておるな!
アザゼル:はい
今のサタン様は時代錯誤のただの俗物です
私は魔界対戦の時、何故…目の前にいる世間知らずの悪魔に敗北したのでしょうか
考えていたらストレス蕁麻疹が出てきました
サタン:ぐぬぬ…(悔しがる)
余のことを時代錯誤やら俗物やら好き放題言いおって!!
余は今から人間界へ行くぞ!
アザゼル:サタン様、正気ですか?
サタン:当たり前田のクラッ活じゃ!
アザゼル:クラッ活…クラッカーにいろいろな物を乗せて食べる文化はご存知なのですね
-人間界、渋谷スクランブル交差点
ギャル:電車で片道二時間半、渋谷到着〜
なんでみんなウチのこと見てるん?
てゆーか学生みんな、なんでブラウスの襟立てねーの?だっせえなあ!きゃはははは(笑)
てか、みんなルーズソックス短くね?ルーズソックスは100cmオーバー上等!ってママ言ってたし〜
ちな、ルーズソックスは水戸市から全国に広まったってママ言ってた〜あはは(笑)
-渋谷、ロク○タン前
アザゼル:はい、着きましたよ
サタン:うお!なんじゃ!この人間の多さは!!
アザゼル:毎日夕方、人間界のニュース番組で観ているではありませんか
渋谷スクランブル交差点は
サタン:おお?!ここがあのスクランブル交差点!!
アザゼルよ!余がこの交差点を通るところを写真におさめよ!
アザゼル:サタン様
サタン:む?なんじゃ?
(電動キックボードにぶつかる)ぐおおっ!!
アザゼル:歩行者信号赤ですよ?
サタン:言うのが遅いぞ!
それに!余を轢いたあの乗り物はなんじゃ!
アザゼル:あれは電動キックボードといって、電気で動く乗り物です
サタン:アザゼルよ!余もあの電動きっくぼおど、なるもの欲しいぞ!買ってまいれ!!
アザゼル:大きな声ではしゃがないでください
馬鹿が目立ちます
サタン:アザゼル…貴様!余のことを馬鹿と言ったな!!
-サタンとアザゼル、ギャルに絡まれる
ギャル:え?…あんたのその頭にのってるヤツ
めっかわなんですけど!
なあなあ、どこで買ったか教えてくれりんちょ〜
サタン:む?小娘、これは頭に乗せておらぬ
余の立派なツノじゃ
ギャル:マジ〜!きゃははは(爆笑)
「余」が一人称とかキャラ作り過ぎて渋滞してんですけど〜
アザゼル:これはまずい…!
サタン様、行きますよ!
サタン:なんじゃ、アザゼル
ギャル:ちょい待ち!
そのツノどこ売ってんのか教えろし〜!
サタン:あやつはなんじゃ?
アザゼル:あれは人間界の危険種「ギャル」です!
サタン:それの何が危険なんじゃ?
ギャル:ウチから逃げられると思うんじゃねーぞ!
あー!うち、ローファーの踵潰してっから
走るとパカパカパカパカ音うるせえな!!
サタン:アザゼルよ、余はなぜあの小娘に追われておるのかわからんぞ?
アザゼル:ギャルというのは「映え」「エモい」「バスる」というものに飢えた危険種なんですよ!!
サタン:なんじゃ?そのバエ…ル、エモ…バズ…うんたらは!
アザゼル:あーもう!めんどくさい!!
あとでお答えします!!
ギャル:なんだお前らひよってんのか?ああ?
マジでそのツノめっちゃ欲しいんだけど〜!
なんならウチにオソロのツノ買ってくれても良いんだけど〜
アザゼル:うわ、ダル…
ギャル:ダル…とか聞こえてるんですけどお〜
早くそのツノ寄越せやおらァァァ!!
アザゼル:目的がツノを奪うことに変わった…!サタン様!!
サタン:なんじゃ?
アザゼル:あの建物に入りますよ!!
サタン:お、あいわかった
ギャル:待てや、おらァァァ!!
-渋谷、道玄坂通
アザゼル:ここならあのギャルは知りませんね…入って来れないでしょう
サタン:お?(クンクン)良い香りがするぞ、アザゼル!
アザゼル:この芳醇な香り……
あれは!……ダミセ!!
サタン:だみせ??とは、なんじゃ?
アザゼル:この近くに大型店舗と本社を構える
ダンケ・ホーテという大型商店です
このダミセはダンケホーテのオリジナル商品のみを取り扱う店舗なのです!
サタン:ほお〜…
ん?余がテレビで観てた記憶では
昔、ちょうどこの場所が渋谷のダンケ・ホーテだったはずじゃが?
アザゼル:惜しい!
この施設のお隣が昔の渋谷ダンケ・ホーテの場所です
-ギャル到着
ギャル:いたー!そのツノよこせよー!
(クンクン)おっ?いいにおいすんじゃん、
ってゆーかウチん家でよくするにおいじゃね?
アザゼル:ちっ、見つかってしまいましたか…!
サタン:おい、小娘(小僧)よ
この良い香りはなんじゃ?
ギャル:へ?焼き芋知らねーの?マジ?
ウケるんだけど〜きゃははは(笑)
サタン:アザゼルよ、この焼き芋とやらは食べ物か?
アザゼル:はい、とくにこのダミセの焼き芋は低価格とは思えぬ美味ですよ
サタン:余はこのケースに入っている焼き芋とやらが食べたいぞ
アザゼル:まあ、焼き芋なら良いでしょう
私も小腹が空いてきました
二本カゴへ入れて…と、
ギャル:ウチの分もよろ〜(カゴへ焼き芋を無理やり入れる)
アザゼル:んなっ!!…うぅ(唸る)
まあ良いでしょう、魔界の経費で落としましょう
ギャル:美味いもんはみんなで食った方がうめーんだよ!
サタン:なんと!そういうものなのか?!
ギャル:たりめーだろ?
ひとりで食うより、ダチとダベりながら食う方がうめえんだよ!
アザゼル:ほう、人間の集団心理ですか
-道玄坂通、屋外スペース
ギャル:お、焼きたてじゃねーか
しかも蜜芋!ウマ確〜はい優勝!
サタン:小娘、それはどういうことじゃ?
ギャル:見た目からうめえってこと〜
アザゼル:猫舌のサタン様はお気をつけ…
サタン:あ!あつっ!熱っ!!
ギャル:そんなに一気に食ったら火傷すっぺよ
アザゼル:手遅れでしたね
サタン:熱いけどうんまぁああい!!
おい、アザゼル!魔界の民たちにもこの焼き芋、振舞おうぞ!
アザゼル:サタン様の提案にしては
非常に珍しく良案ですね、賛成です
ギャル:もしかして焼き芋食べんのこれが初なん?
サタン:余は初めて食べたぞ
(もぐもぐ)おおお…なんたる美味よ…!!
ギャル:おいおいマジかよ!焼き芋今まで食ったことねえとか
人生の三分の二以上損してるわ、それ!
サタン:余は人では無いが…小娘(小僧)の言う通り、損をしておったな
30年も人間界の視察を怠っていた余は愚か者じゃ
定期的に人間界へ視察しに来ないといけないと…しかと学んだぞ
ギャル:マジ焼き芋はさつまいも焼くだけで出来るバチクソ美味い最高の食べ物なんよ!
ちな、ウチん家さつまいも農家〜
アザゼル:なんと!!
ギャル:さっき言ってた魔界の民たちにも…ってことは
あんたら店でもやってんの?
アザゼル:店…まあ、そんなところです
サタン:アザゼルよ、余もこの焼き芋を魔界でも食べたいぞ!
ギャル:マジ?ならそのツノとウチん家のさつまいも交換しよーよー
サタン:む…ツノはやらぬが焼き芋は食べたいぞ
ギャル:おいおい、ワガママ放題だな〜
マジウケる〜きゃははは(笑)
アザゼル:鬼ギャルさん!
ギャル:え?ウチのこと?
これ、鬼ギャルじゃなくてヤマンバな?
アザゼル:ギャル属性違い、失礼致しました
ヤマンバさん!
ギャル:今度はただのヤマンバじゃん!マジウケるんだけど(笑)
アザゼル:ヤマンバさんのお宅で作っているさつまいも、
我が店…いいえ、我が魔界へ入荷させて頂けませんか?
ギャル:へ?マジぃ?!
アザゼル:はい、マジのマジのマジにございます!
サタン:こ、…ヤマンバよ、余からも頼む!
この美味を魔界の民たちにも知って欲しいのだ
ギャル:あんたら、すっげーな!
マジで見る目あるわ〜ちょい待ち
(電話をかける)
あ、もし〜ママー、あんねー
ウチん家のさつまいもを店?で出したいってダチがいんだけど〜
アザゼル:(N)このヤマンバさんとの出会いは
魔界の食文化に大変大きな衝撃を与えました
-約三ヶ月後
サタン:アザゼルよ、焼き芋はまだか?
さつまいもが届いてからそろそろ三ヶ月経つぞ…
アザゼル:ヤマンバさんのママ上殿より、
収穫後三ヶ月は冷暗所で保存した方が
より良い焼き芋になると仰せつかりましたので…もう少しかと
サタン:まあ、楽しみは焼き芋の他にもあるからの〜
アザゼル:テンテンドースウィッシュの使い方はもうばっちりですね、サタン様
サタン:ふはははは(笑)
最近はテンテンドースウィッシュで
メロンゲームなるものをやっておるぞ
本当にヤマンバに感謝じゃな
アザゼル:そうですね、サタン様
-人間界、茨城県
ギャル:あれからもう三ヶ月か〜
ウチもそろそろ就活かあ、就活だっりぃ
ってゆーか、ウチさつまいも農家なんだから
そのままウチがさつまいも作れば良くね?
日サロ行かなくても肌黒く出来っし
じいちゃんばあちゃんも喜んでくれっし、
良いことしかねえじゃん!!
マジパないっしょ!ウチ天才すぎん?!!
アザゼル:(N)魔界で焼き芋は大人気スイーツとなり、
今ではヤマンバさんのママ上殿とヤマンバさんの親族の皆さまからも
魔界へさつまいもを送って頂けるようになりました
-さつまいもの熟成完了
サタン:うお、熱っ!(もぐもぐ)!焼き芋はやはり、美味じゃのうアザゼルよ
アザゼル:ええ、最近では地獄からも良質なさつまいもの入手経路を聞かれるようになりました
本当に、ヤマンバさまさまです
-時は過ぎ、一年後
ギャル:おーっす、サタっちゼルっち一年ぶりくらいたぶんー!元気〜?
アザゼル:ええ、私もサタン様も元気ですよ
いつも美味しいさつまいもを作って頂いて本当に感謝しかございません
ギャル:ま、いーってことよ
ウチも親孝行?出来てっと思うし
地元も盛り上がってさ、マジパないっしょ!
ま、相変わらず県の魅力度ランキングは最下位だけどね〜きゃははは(笑)
サタン:(もぐもぐ)…ん!!
ゲームで見た目は知っておったが
これが本物のメロン…!!
非常に美味じゃ!!
ギャル:美味さマジでパないっしょ!
ウチのダチんとこで作ってるんよ〜
アザゼル:ヤマンバさん!
このメロンの販路を教えてください!
ギャル:もち!ダチの頼み、断ったらギャルの名折れっしょ!
サタっち、ゼルっち、着いてきな!
サタン:うむ!
アザゼル:はい!喜んで!!
-完-
3人以上コメディ台本 ネコ山 @nekoyama0312
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。3人以上コメディ台本の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます