第30話 ゴブリン調査の冒険者
ちょうど川の上流に向かって進むようだが、前方から誰かが走ってこっちに向かってくる・・・女性たち、冒険者か?
「助けて!~~お願い! サラが・・・」
まあ、とりあえず、ヒール!で落ち着かせて、話を聞いているけど・・・
この山奥の村のあたりでゴブリンの目撃情報があって、ギルドの依頼で、その調査にきたらしい。メンバーは今いる二人の他にもう一人、サラという女性らしい。
▶トリノの妖精
・Eランク冒険者パーティ
*サラ リーダー 17歳 レベル120 剣士
*リサ 17歳 魔法士
*マリ 17歳 索敵
どうやら、ゴブリン6匹と遭遇して襲われたようで、サラさんが一撃を受けてそのまま担がれて持っていかれたそうだ。
「私たちは、攻撃手段もほとんど無いから離れて逃げていたので・・・」
「何か、そのサラさんの持ち物って持ってない?」
「これ!」って手に持っていた短剣を見せてくれた。これで身を守りなさい、って渡されていた物らしい。
了解をもらって、触らせてもらった。魔力気配を鑑定!して記憶できた。
「私は、冒険者のヨシノよ、ちょっと見てきてあげる。あなたたちは少し休んでからまたその村の方に向かってきてくれる?」
「ええ、でも・・・」
「ああ、大丈夫、彼女が暴れてなければまだなんとか出来るから・・・それに、あなたたちにまで被害を出したくないし、だから、体力を少しでも回復してからで良いから、私を追ってきてくれると助かるんです・・・」
「そうですか? お任せしても?」
「ええ、なんとかやってみましょう・・・任せて!」
「わかりました・・・」
と、少し、怪我もしていたようなので、了解をもらってから、回復!をかけてあげた。まあ、一緒に、軽く催眠!をかけておいた・・・御免ね・・・
ムンクに、二人を結界で覆っておいてもらった。二人が気がついたら結界が解除されるようにね・・・
<鑑定・地図>で、サラさんの魔力気配を探る、まだそれほど離れていない。
川を渡った向こうの山側だね。
転移!で来てみれば、山際に横穴が見える。あれが住処か~
気配察知では、ゴブリンが12匹、中に1匹大きいのがいる。ゴブリン・ジェネラルって鑑定された。村が出来つつあるんだね・・・
それと、人間の気配が一人。まだ生きている、気絶してるようだ。サラさんね・・・
まあ、さっさとやってしまいましょう・・・洞窟の入口に、落雷4発、そして洞窟の中にフラッシュ!を投げ入れてやったわ。
ぞろぞろ・・・と出てきたよ。真っ先にでかいのが剣を担いで飛び出してきた。
でも、その剣って? そう! サラさんの魔力気配がある。
早速、奪ったものを使うんだね? なんでも良いのだろうけど・・・
洞窟の中に向けて、気絶!を放っておいた。
洞窟の前まで出てきてたジェネラルには、特別に落雷!そして凍殺!
<地図>で、洞窟内のゴブリンたちを指定して、転送!で全員を洞窟から外へ出して、魔石だけを転送で取り出して、直接、鞄に回収した。
*ゴブリン魔石12個、ジェネラルの大きいのを含む
洞窟内に入っていくよ、もちろん! 臭いから、クリーン!清浄!をかけながらね・・
一番奥の突き当りに女性が一人転がっている。まあ、気絶!状態だ。御免ね・・
洞窟の中にはほとんど何も無い。まだそれほど時間が経っているのでもないのだろうね・・・
(あるじ~ 彼女のそばにいろいろあるよ~)
ああ、なるほど・・・獲物置き場ってこと? 武器や人間も同じ扱いか~
鋼鉄剣が4本と、中に一本、綺麗な小ぶりな剣、片手剣がある。
それと、革の袋が一つ。あとは何故か、冒険者カードが8枚あった。
一応それらを回収して収納しておいた。
*片手剣
・ミスリル製
・魔剣(光属性強化)光刃、光射、光弾、不殺
*革袋
・エトワール金貨 150枚、銀貨200枚、銅貨300枚
気絶してる彼女を指定対象にして転送で、洞窟の外へ移動させた。
気配では、残してきたあの二人がこちらに向かってきてるけど、川の向こう側だね・・・
川の浅い所を探して向こう岸へ渡って、二人を迎えに行こう。
「あら、あなたたち、もう大丈夫なの?」
「あなた! サラは?」
「ええ無事よ、今、ゴブリンの洞窟で休んでもらってる」
まあ、一刻も早く会いたいのだろうね、道をどんどん進みだしたので、注意して、一緒に川を渡って、洞窟のところへ。
そのサラという子には遠くからだったが気絶の解除をかけてあげた。
「う・う・う~~~あれ? 私は? ぎゃあ~~これ何! こんなにゴブリンが寝てる!~~」
「サラ! 大丈夫? 私たちのことわかる?」
「まあ、リサ、マリも! なんのこと? 分かるに決まってるじゃない!」
「そう・・・良かった~!」
まあ、3人で、涙、涙の話し合いが始まった。
ムンクは、いつの間にか居なくなったけど、気配では、洞窟の中で動き回ってる、あんな臭い場所で何をやってるの? まあ、放っておきましょ。
「あの~、ヨシノさん?でしたか? 私たちを助けてくれて・・・ありがとう!」
「「ありがとうございます!」」
「なんだか分かんないけど・・良かったね。しかし~女性3人でゴブリンの調査なんて、よく引き受けたね・・・」
「いやいや、こんな状況とは知らされてなかったし・・・」
「でもまあ、そういうことを調べて対処するのが「調査依頼」なんだろうけどね」
「・・・」
「とにかく、無事でよかった。帰って報告して報酬を貰えば良い。
結果は見ての通り、ここにゴブリンたちが少し集まっていた。リーダーはそこの大きい奴、ジェネラルだった。
あなたたちが辿り着いたときには、すでに、ゴブリンたちは殲滅されていた。・・・ってところね!」
「えっ!えっ! 待ってください・・・あの~これヨシノさんですよね?」
「うん? 私? 知らないよ・・・まあ、いいじゃない、みんな無事だったんだしさ。そうそう、そこに転がってる剣って? (あっ!私の!) ああ、そう? なら持って帰りなよ。まあ、気を付けることだね、お互いにさ~ じゃあ、私は急ぐから・・・」
ちょうど、ムンクが戻ってきたので、そのままそこから瞬歩で離れた。
「ちょっとぉ~ !!!」
まあ、あとで戻って、ゴブリンたちの始末をしておこう。とりあえず、森の中に身を潜めた・・・
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