第5話小僧のせい
「うーん」
ザシュ!
「グギャアアア!!」
「うーーん」
ゴリゴリゴリ!!ブッシュ
石を投げ、ゴブリンが怯んだ所に蹴り上げ、倒れ込んだ所を宝箱から出た
長剣で切りつけ、トドメに首を斬り落とす
「うーーん」
「どうしたんだ?そんな唸って」
神様が現れ、フワフワとこちらへ来る
「この剣、持ち手の部分がごちゃごちゃしすぎて、滅茶苦茶持ちにくいです」
「諦めろ」
「中学生が旅行で買う、キーホルダー並みにごちゃごちゃしてますよ」
「諦めろ」
そう言い、神様が消えそうになった所で
ウウー!!
ゲート内?に警報が鳴り響く
「ボス?」
(一昨日授業でやった、ボスか?条件を達成したら、出てくると言われている)
「備えろ。油断するなよ。余裕だと思うが」
「はい」
(大丈夫だ。レベルは5、ゴブリンが出るゲートのボスぐらいなら行ける)
「ゴブリンゲートのボスはリーダーゴブリンがよく出る」
「・・・・」
「リーダーゴブリンは基本的に3レべで倒せることが多い」
「何かがおかしい」
ウウー!!
警報の音が鳴りやまない
「だから大丈夫だ」
「グオオオオオ!!!」
背筋が凍る、本能が叫ぶ
「オーガ!?」
「逃げます」
ウォン!
ウィンドウが目の前に出現する
「クエスト!?」
「走りながら読め!」
「オーガから10分間生き続ける。特殊クエスト、オーガの殺害」
「討伐は無理!不可能!逃げるぞ!」
「僕もそう思います!逃げましょう!」
「スー―」
息を吸う音が聞こえる。神様でも彩菜でも無い
「グオオオオオオオオオ!!!!!」
知っている感覚だ
「ハウリン、グ」
体が一切動かなくなる。心臓の鼓動が早くなる
「小僧!?早く動け!精神的な強さでハウリングは解ける!」
「・・・」
(動けぇ!動けぇ!死にたくない!生きたい!まだ色んなゲートを見てみたい!)
「覚醒タイプのスキルが発現します」
「動けたぁ!」
機械的な声が聞こえたと同時に、体が動き出す
「走れ走れ!」
「グオオオ!!」
「小僧!補足された!」
「スキル!スーパーダッシュ発動!」
スキル【スーパーダッシュ】を発動し、スタミナ制限を解除する
「効果はよく分からんが!速く走れてる気がする!」
「本当ですか!?」
「覚醒タイプのスキルが発現しました。確認して下さい」
「今無理!」
機械的な声に催促されるが、断り、全力疾走を続ける
かれこれ5分ほどオーガに追いかけられ続けたが、オーガが疲れたのか
ドシン、ドシンと聞こえた、大きな足音が聞こえなくなる
「はぁはぁ、逃げ切ったか?」
「もうちょっとだけ走れ」
「覚醒タイプのスキルが発現します。ご確認を」
「確認する」
近くの木に背を預け、スキルの確認と体力の回復をする
「うるさないな」
「神様にも、、声聞こえてたんですね」
「聞こえてるよ」
「これか、、フーー」
呼吸を整えながら、スキルを確認する
「どんなスキルだ?」
「鋼の意思、効果ゲート内で発動する。恐怖などの負の感情に抗いやすくなる」
「ああーだからハウリングに抵抗出来たのか」
「そうでしょうね」
「後4分ちょっとか、、生き残ってくれよ」
「任せて下さい」
10分経過
「小僧、脱出するぞ」
「どこですか?出口は」
「あのゲートだ」
草むらに潜みながら、神様が指さす方向を確認する
「まさかオーガがこんなにもバカだとは」
「オーガは動いてる物を見つけるのは得意ですけど、動いてない物を見つけるのは苦手なんですよ」
「オーガに見つかる前に早く走れ」
草むらからゆっくり、這い出て、ゲートから脱出する
「フー、脱出」
「まさかこんなハプニングに遭遇するとはな」
「そうですね。疲れましたよ」
スキル【死して生きる】が発動します。能力が上昇します
「え?」
頭の中でスキルが発動したとの声が聞こえる
「・・・小僧のスキルやんけ!」
神様がポコポコ頭を叩いてくる
「痛いです」
「我のせいかと思ってしょんぼりしてたは!」
怒りが収まらない神様にポコポコ叩かれ続ける。猫に叩かれている感覚だ
豆知識、オーガ、滅茶苦茶強い。ゴブリンの5千万憶以上強い
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