第4話ゴブリーン

「ウワァァ!!!」


ただ落下する感覚に襲われる


「ブベ!」


「ようこそゲートに」


口から土の味がする


「いたた、、ここがゲート?」


「イエス」


周りを見渡すと、平原?森?の間の様な場所だった


「急いで木の上に行った方がいいぞ」


「はい」


神様の助言を聞き入れ、木の上に頑張って登る


「はぁはぁ」


「体力が無いんじゃないか?」


「子供の頃以来ですよ。はぁ、木に登ったの」


「お、いたぞ」


神様が指さす方向を見ると、ある魔物がいた


「ゴブリンですか」


「そうだな。加護の説明をしようか」


「はい」


(モンスターに発動する系の効果かな?)


そんな疑問を胸に、加護の説明が始まった


「まず一個目、ゴブリンの上に名前が見えるだろ」


「はい」


ゴブリンと言う名前が表示?されている。文字の色は青色だ


「あれが一個目、魔物の名前が分かる」


「・・・まあ使えますかね」


「2個目、魔物の強さが大体分かる」


「色ですか?」


「そうだ。今青色だろ。強かったら赤色、弱かったら緑色になり」


「その中間が青色」


一番上が赤色、二番目が青色、3番目が緑色、彩菜は頭の中で信号機が思い浮かんだ


「次の加護は、あいつを倒してからだな」


「倒す?」


この瞬間、この時彩菜麗華はあることに気づく


「僕、素手なんですけど」


「・・・・頑張れ」


パシュン!


謎の音と光と共に、神様の姿形が消え去る


「・・・」


(どうする?)


思考を回す、策を練る、武器を探す


(彩菜麗華は地面をじっくりと眺めながら、武器になりそうな物を探す)


「木の棒」


今彩菜がいる木のちょうど真下に、デカめの木の棒がある


「彩菜麗華は、ヒノキの棒の勇者になるかと思い立ち、颯爽と木から降りた」


ゆっくりと木から降り、木の棒を持ち、軽く振るう


「ちょうどいい、この棒なら行けそうだな」


(勝てるのだろうか?)


頭の中で考える。ゴブリンの強さを


「魔物、ゴブリン、初期に発見された魔物、覚醒者以外でも倒すことが出来る唯一の魔物」


考えてることが全て口に出る


「軍などで使用しているアサルトライフルなどの、重火器で容易に倒すことが出来る」


独り言に気づいたゴブリンが、ゆっくりと近づいて来ている。彩菜はまだ独り言を

言っている


「落とす魔石の価値は五千円程度」


「クキャキャ」


「何故ゴブリンが一般人に倒されるのか、その理由は」


「クギャァ!!」


ゴブリンが興奮した様子で飛び掛かってくる


「腕力の低さと軽い体が理由だ」


野球でボールを打ち返す様に、木の棒を振るう


「グギャアア!!」


ボールのみたいに地面を跳ねながら、ゴブリンが飛んで行く


「全長68㎝、体重2kg、大きさの割に異様に軽いゴブリンは、一般人にすら投げ飛ばされる」


「クギャァ、、、」


吹き飛ばされ、骨がボキボキに折れたゴブリンに近寄る


「素早いが、柔らかい、それがゴブリンの特徴だ」


「止めを刺せ」


神様の声に従い、木の棒を思いっきりゴブリンの頭目掛けて振り下ろす


バッキャ!


ゴブリンの頭から血が吹き出す


「確実に命を奪え、生きてた場合お前の命を狙ってくるぞ」


「・・・」


バッキャ!グチャ!グッチャ!


何度も何度もゴブリンの頭を殴る。ゴブリンの頭が半分無くなった時、攻撃をやめる


「よくやった。花丸をやろう」


「思ったより気分は悪くないです」


「これが我の加護の一つ、状況適応能力だ」


初めて血を浴び、命を奪ったが吐き気も、恐怖心も無い理由が判明した


「状況に適応しやすくなるだけで、耐性を手に入れるとかは無い」


「そうですか」


「レベルは上がったか?」


「レベル?ああ」


レベル、覚醒者が持っている異能能力の一つであり、ゲームなどのレベルと類似している


基本的に戦闘経験からレベルが上がり、身体能力が高くなる


覚醒者によって、レベル上限は決まっている


「2レベルと書いてますね」


ステータスを見ながら、そう言うと


「我の最後の加護は、レベルアップに更なる報酬を追加する」


目の前に小さな宝箱が出てくる





豆知識、ゴブリンは一般人でも倒せるが、簡単には倒せない


飛び掛かりで腕や武器が掴まれた場合、普通に噛まれて死亡する可能性が高い


何故かと言うと、現代ですら脅威とされている。狂犬病を持っている場合がある為だ


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