この文章はワインを一本開けた状態で書かれています
ロマンス小説なんか読んでいると、だいたい60%くらいの確率でパンケーキ屋を始める。もしくは花屋とか。ちょっと前のラノベがやたらと謎部活に凝っていたのと似た理屈だろう。まさしく居場所小説である。
しかしそれは可能だろうか。居場所を求めてしまう人間のサガをテーマになんか書くということでなく、作品そのものが居場所になるなんてことができるんだろうか。
『subverse』というエロゲーは、作品そのものが居場所になるという試みを非常に真剣に試みている。ヤボなので詳細はひかえるが、ともかくスタジオが全霊を賭して作品そのものを居場所にしようと試みているのだ。まだアーリーアクセス状態なので断定的なコトを言うのは控えるが、ともかく居場所たろうという意思に満ち満ちているんである。
明治維新直後の喫茶店で、カワイイ女の子たちにビール瓶のフタで人気投票をやっていたのが、現代のキャバクラの前進になっていた、という話がある。つまりはメイド喫茶、キャバクラの前身がメイド喫茶だったわけである。メイド喫茶やら課金制アイドルやらに対して、あんなモノはキャバクラみたいなモンだとばかにしたりするが、それは逆で、キャバクラこそがサラリーマンの身体に最適化されたメイド喫茶なわけである。
にしてもこういった居場所小説は、探偵のコーヒー屋だったり駅員だったり、ともかくエンターテイメントとは居場所ビジネスのことだといってといいくらいである。エンターテイメントがどのくらい持つのかわからない。
雑居ビルの入口階段など見ていると、物語の気配を感じる。居場所とは違う物語の気配である。あの歌手の歌はへたクソであった。
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