青空と小麦畑



ウクライナの現大統領ゼレンスキーが、コメディアン時代に主役を演じたドラマ『国民の僕』だが、これが面ッ白い。全部観ちゃった。3クールあって、第3部は現実の大統領選挙に出馬する際にパンフレットとして撮られたメッセージ性メインの軽いものだが、第2部まではそういう性質もなく単にドラマとして観れる。第2部のラストなんか、なるほど政治ドラマとしてめっちゃ良い終わり方だと思った。


ウクライナ、というあのちんたらしたド田舎国家を建て直す英雄達のドラマに、確かに見える。でも政治的な真面目なシーンはむしろ少なく、どちらかというとドタバタコメディである。第一話、大統領に就任したゼレンスキーの前に、側近がプーチンのそっくりさんを出し「ビビらないで!」と言うシーンで私は惹きこまれた。

そんなだから、私は現実の軍事侵攻の情勢も、『国民の僕:第4部』として見ているフシがある。戦争をリアリティショーだと思ってテレビの前で安穏としている愚かな大衆、まさに私である。



それにしても、欧州のコメディと日本のお笑いは確かにタイプが違う。日本のお笑いはハリウッドザコシショウのような芸が好例で、幼稚さの底を掘っていく笑いで競い合っているが、欧州のコメディはむしろハードルの方を上げていく。ジェンダーやら戦争やらの難しい問題を絶妙なとんちんかんさでジョークに変えるのが"良い笑い"と思ってるみたいだ。


どっちがイイかは好みだろう。私自身はどうも、時間を無駄にしてしまう感覚が苦しくてお笑いはあまり率先して見ないのだが、嫌いなわけではない。好きなお笑い芸人は、まぁだから、強いていえばゼレンスキーだろうか。ゼレンスキーはハードルの高いジョークも幼稚なギャグもどっちも出来る。この大統領は法学の学位まで取っているらしいが、チンポを出す。そしてチンポでピアノを弾く。チンポでピアノを弾く男が大統領で、敵対する軍事大国を嘲笑している。しかもいま民主主義社会全体の希望の象徴になっている(笑) どうなっとんねんこの星ww 事実が小説よりも奇すぎるwwww



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