コロナ駄話



学生時代の思い出をコロナ騒動に潰された人びとが、いったいどれだけ歯ガユかったことだろう。行きたくもない学園に無理やり連れていかれたと思ったら、今度は一日中黙ってろと言われる。滑稽な布切れに顔面を覆われるのは、お年寄りが風邪をひかないようにするためだと言う。

学校に行くのは勉強のためではなく様々な人に出会うためだとか、不良の私に大人達は言って聞かせていたが、コロナ騒動の数年間を大人はどう説明したのだろうか。マスクを付けたまま友達を作るなんて、コンドームを付けたまま子供を作ろうとしているようなモノだ。


なにより、彼らはまだ産まれて来たばっかりだ。この世になんも無いことを知り尽くしている私達とは違って、様々な愚かな行動をして自分を試さないといけないのに。


学生へ強いた不平等な負荷の問題だ。大人は勝手にすれば良いんだからどうでもいい。ミシェル・ウェルベックも、「コロナは私達の生活を何も変えないか、ほんの少し悪くするだけだ」と言っている。なぜなら私達は初めっから他人に何の関心も無いし、人の顔など初めっから見てもいないからだと言う。間違いでない。




ただ、そういう大人達の善意へつけ上がって、「いやぁ、コロナでオレらの青春時代は無かったっすから」とか言う若いやつはダメである。学校制度への怒りであって、お前への憐れみではない。そういうこと言っちゃうヤツの人生にはコロナだろうがなんだろうがどうせ何も起こらないので、安心してヨシ。


ちなみに梅毒患者は、コロナ禍真っ只中の2021年が過去最多だったそうである。濃厚接触だね。





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