蜜に濡れる放課後



まさに人生エロエロ。身体には是非とも脳みそを裏切っていただかないと、生き甲斐というものがない。イき甲斐というものがない。


黒咲練導の漫画世界には、思考が身体に裏切られ続ける地獄が、だらしなく、しつこく、悪意たっぷりに広がっている。



《悪意》がこんなに淫猥艶美なものとは・・・。皆んなが微笑ましく暮らせる楽園なんてどこにもないということを、この身体が示し立ててしまっているようなものだ・・・。




黒咲練導を読んでしまったあとに、どのようにして純真なラブロマンスを信じてみようか? いずれにしても少なくとも、見知らぬ故郷のさびれたバス停で出会った制服女子高生とひと夏の忘れられない恋に落ちる、みてぇなトリハダの立つ妄想は、この際ここでサッパリと捨ててしまおう。


みうらじゅんの言う通り(みうらじゅんの言葉はいつも正しい)、遠く感傷的な地にピュアな恋愛と愛のあるセックスを夢見るなんてのは、自身の性になんのコストも払おうとしない、すなわちは人間関係になんの努力も費やそうとしない、つまり自分自身になんの投資もしようとしない、ケチンボなチンポの発想、いわく『ケチンポ』の発想なのである。ケチンポになるな!



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