第34話 『がっこう』に挑む!

 Xのポストで詩人、谷川俊太郎さんの『がっこう』が、流れてきた。一目見て、衝撃を受けた。


「まったく、わからん」


 もしかすると、小中学校の義務教育で授業で習ったかもしれません。が、私は、勉強嫌い。高校受験も、前日、一夜漬けで滑り込み。途中、専門学校挟んで、受験勉強は一切せずに、大学の門をくぐって、図書館だけ使い倒して、後にするぐらい『がっこう』から、逃げたおしている星川が、よわい47歳にしてはじめて拝読した。


「がっこうがもえている……(権利問題もあるから中略)」


 気がつけば、机に付いた左腕が頭を掻きむしっていた。いきなり、非現実! 戦時中ですか!! たぶん、比喩表現だけど、ワケワカメ・意味タラちゃん……。さっぱりですわ。あたしにゃわかりません。サザエさんのアナゴさんが27歳という設定ぐらい理解に苦しみます。




 私は、無知蒙昧むちもうまいな人間なので、「がっこう」で、言わんとする所が分かりません。先ほどのように、戦時中ですか? と、誤った疑問すら浮かびます。こういう時には、同じ師匠に学んだ、同門の友人にアドバイスをもらいます。


 私は、頭は金髪の丸坊主で軽率短慮けいそつたんりょな人間ですから、師匠には、切り込み隊長・用心棒的に使われていましたが、友人は、肝大心小たんりょくしんしょう度胸があって、粘り強く、コツコツ丁寧に勉強した男です。こういう時、頼りになります。


〈LINE〉


 星川

「谷川俊太郎の「がっこう」がさっぱりわかりません解説してください」


 友人

「背景として学校っていうのは情念がある場所で……」



 と、やり取りがあって、


 友人

「星川、お前には無い世界や」


 と、教えてくれました。




「はて、情念とはなんでしょう?」


 広辞苑を引くと、心に沸く感情や心に起こる思念。。。思念もわかりまてん涙。


 一応、調べます。


 思念、常に心かけていること。考え思うこと。


「うん、さっぱり、わかりません」


 とにかく、分かったことは、私にはわからないドロッとした感情の世界が「がっこう」にはあるのでしょう。



 そして、私でもわかるように友人が比喩表現で教えてくれました。


 友人

「川端康成の『雪国』、三島由紀夫の『金閣寺』みたいなもんや」



「……はて、川端康成の『雪国』?」


 いや、雪国はさすがに知ってます。


「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」


 この冒頭は、いつも手本にしてるので知っております。でも、三島由紀夫さんの『金閣寺』は……うふふ。


 たぶん、『雪国』だと、雪に閉ざされた里で生きる人の心と、そこへトンネルを抜けてきた青年の心のふれあいから生まれる違いや揺れ動き。


『金閣寺』だと、誰が火をつけたんやーーー! ホンマ、マジで、読んでません。物書き失格です。(おそらく、太宰治も読んでな……)



 私は、これくらい嚙み砕いた解説ではわかりません。そんじょそこらの無知蒙昧ではありません。むしろ、田不野人でんふやじんです。


 友人

「星川も愛のある、キン肉マンとか、アンパンマンならわかるやろう? 『がっこう』には愛はないからなあ」



 この例えでなんとなく理解しました。


「あれか、愛も過ぎれば、憎しみに替わるとかいうやつか」


 そんなん、オレの「がっこう」生活はスポーツに明け暮れ、教科書は枕やったから、世界観が解離しすぎてようわからん。 



〈了〉



 今回、四字熟語を多用してみました。


 ・無知蒙昧ー知識がなく教養もない

 ・肝大心小ー大胆であるが、細心の気配りをすること。

 ・田夫野人ー教養のない粗野な田舎者。



〈参考文献〉

 著・谷川俊太郎「がっこう」


 それでは、応援してやるぞ!

 ・レビュー☆3つ

 ・ブックマーク

 ・いいね

 ・「星川応援してるぞ!」など感想お待ちしてます。


 それでは、また。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る