第20話『波に乗れ! メンヘラZ戦士の心と身体を整える極意‼』

 僕にはメンタルの病気がある。調子が良いと、自己認識ではスーパーサイヤ人で、落ちると、


「ふっ、ゴミか!」


 になるので、体調管理には人一倍気を使っている。


 何年も、精神科の主治医との問診と、自分で病気に関する書籍を当たった結果、薬の服薬と共に、睡眠、食事、運動の生活習慣を整えることが必要だと思い実践していた。


 3要素を整えても、どーも、調子が悪い時がある。気圧の変化だったり、調子のバイオリズムだったり、人間関係等のストレス要因はある程度あるからしかたない。


 出来る範囲で、3要素を整えて、コンディションを維持することに務めてきた。



 が、最近新しい視点を知った。


『心療内科医が教える本当の休み方』鈴木裕介 著


 本当の休み方とは何か?


 疲れのパラメーターを見て、それに合った疲れの取り方をすることだ。



 なんでも、人は、仕事などの活動モードの交感神経、身体を休める副交感神経があるのは知っていたが、著書では、副交感神経は2種類あるとのことだ。



 1腹側迷走神経複合体 お腹、前面にあるリラックスモード

 2背側迷走神経複合体 背中 背面にあるフリーズモード


 上に交感神経、真ん中に副交感神経、下に背側迷走神経があり、この三つの段階を波打っているのが、いわゆる”ヤル気”だ。



 で、おつむの弱いオイラみたいな人間は、どうやってスーパーサイヤ人を維持するか考えるじゃん。


 そのために、コーヒー飲んだり、栄養ドリンク、強壮剤飲んで無理から上向きにする。


 これが、そもそも、間違いなんだって。




 なんでも、交感神経は、スーパーサイヤ人だが、莫大なエネルギーを使う短期間のモード。


 逆に、背側迷走神経は、エネルギー切れモード、これ以上、動けない状態。


 この二つの間が腹側迷走神経なんだってさ。



 ほんで、この3つの神経の幅が、その人の限界値で、腹側神経の幅の広さが体力みたいなもんなんだってさ。

 それを決める要素が、初期設定では、家庭環境の穏やかさで、家族がいがみ合うバトルしがちな家庭だと、狭くなるそうな。


 これは、僕の憶測だけど、スポーツ選手のようにトレーニングでもある程度広がるんじゃないかなと思う。




 で、知りたいのは、スーパーサイヤ人と、「ふっ、ゴミか!」の間から、どうやって、普通の状態に戻すかだ。


 交感神経=戦うモードからは、ゆっくりとした呼吸、ラベンダーなどの鎮静アロマの香り、ハーブティーや漢方、心を落ち着かせる音楽、お風呂、部屋を暗くする、ツボ(合谷)を押すなどすると、よい。


 背側迷走神経=お休みモードからは、浅い呼吸、太陽の光、柑橘系のアロマ、運動、温度刺激(スポーツのリカバリー温冷)、興奮するゲームや音楽、カフェイン(これは、要注意)などが上昇転換に効果的。


 この二つの上と下の神経をコントロールして、腹側迷走神経の状態で整えるのが普通のモード(波と、グラデーションはある)。


 それを、コントロールする方法が、著作では、


 1水を飲んで、水がどこまで内臓を落ちるかを追う。

 2あたまの後ろで手を組んで、目は右を見るを30秒。左に同じ。そうして、お腹の動き、唾液、呼吸を感じるんだってさ。



 まあ、日本に古くから伝わる、禅。つまり、瞑想ですね。


 これで、波は整う。




 で、最悪の状態、ひきこもる(これも、身体を守る上でこれ以上がんばったら、命が危ないよってサイン)


 判断の基準は、

 1感覚刺激が強すぎて処理できない。

 2過剰な刺激に圧倒される。


 ⇒頭が、真っ白になる。


 その状態がサイン。


 なぜ、そうなるかと言うと、逃げられない環境で、恥や恐怖などのストレスを受け続けると、心が解離。慢性化する。



 しかし、限界の苦痛を乗り越える人もいる。



 多くは、精神に支障を来すか、命の選択に及ぶ。まあ、これも、家族や理解者、環境要因で変わってくるようだ。




『心療内科医が教える本当の休み方』鈴木裕介 著


 を読んだ結論。


 腹側迷走神経が体力、瞑想である程度コントロールできる。

 背側迷走神経になったら、頭が真っ白になる。遠慮なくひきこもる。とにかく、休め、休め、休めだ。


「ハワイの海岸で、パイナップルジュース飲んで、水着のおねいちゃん見ながら、ゲームするっきゃない!」





〈了〉




 参考文献:鈴木裕介著『心療内科医が教える本当の休み方』










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