第6話『四流の星川が、イチローのから学ぶ習慣と思考法 勉強ノート』

 本日も奥村幸治さんの『一流の習慣術 イチローとマー君が実践する「自分力」の育て方』を勉強していきたいと思う。


 p19『自分のスタイルを変えない』


 オリックス・ブルウェーブ(現在のバッファローズ)のイチローは、常に3割を叩き出すバッターだが、デビューしたてのイチローは、名将 仰木彬(おおぎあきら)監督に抜擢されるまで不遇だったのは知られていない。


 仰木彬監督以前の話。1軍に帯同されたイチローは、経験で自分の打ちやすいバットのグリップに小指をかけて打つ癖があった。怪我のリスク回避を根拠にコーチに修正するよう指示されたが、イチローは自分の動体視力に自信があるから「当たらなきゃいいしょ」と指示に従わなかったことで、2軍行きを告げられた。


 2軍でも、イチローは握りを変えず、3割7分30試合連続安打と破格の活躍を見せるが、とうとう、翌年、仰木彬監督に替わるまで1軍昇格されなかった。


 イチローのコーチへの反論には、根拠があった。


 修正を命じたコーチの別のアドバイス「速い球への対応」のため、やはり、打ち方の癖を変えるよう指示された。


 だが、イチローは同じ打ち方をする3割打つ外国人バッターを引き合いに出して反論したのだ。


 プロで長く飯を食って来たコーチの指示に、その場だけでも素直に従う素振りもみせないイチローに可愛げがないと言えばそれまでだけど、その後の結果を出すからホントに可愛くない男だ。


 このエピソードは、イチローの野球哲学と、自己分析能力と、自論の正統性があれば例え権力がある者が相手でも屈しない信念の強さを物語っている。



 p23『ミスをミスにしない』


 仰木監督が就任すると、すぐさまイチローは一軍へ昇格し「1年間1番バッターで起用する!」と告げられた。


 1番バッターに起用されたイチローは、常に心掛けたことがある。


〈ピッチャーに自信を持たせないことだ〉


 ピッチャーは、その日の最初のバッターを気持ちよく抑えられるかどうかで、その日の調子が決まる。


 自信のあるストレートで、空振りさせ三振でもさせれば調子に乗る。


 逆に、嫌な打たれ方などすれば、その日は空回りする。


 イチローは、例え打ちにくい球を投げられても、自慢のバットコントロールで、ピッチャーが一番嫌がるその足元を狙ってピッチャー返しを打ち返した。


 それが、後のイチローの実績につながっているのだ。


 このエピソードは、野球は戦いであること、戦では負ける場合もあるが、同じ負けるでも相手の嫌がる負け方をするのが大事。




 p25『相手の心理を読む』


 イチローの心掛けは他にもある。


 初対戦のピッチャーからは絶対ヒットすること。


 そんな芸当、イチローだから出来ることともいえるが、ピッチャーに自信を持たせないことと、このバッターはこうすれば打ち取れると勝利の方程式を作らせないために重要である。


 とにかく、苦手意識のある存在になれば、相手のピッチャーはその実力を存分に発揮できない。


 そのことが、2回目の打席、3回目の打席と、心理的優位性を持ち、イチローは戦いやすくなる。


 このエピソードは、真剣勝負の初手の重要さを表している。



 p26『高い目標を掲げない』


 キャンプのとき、イチローは3時間も、4時間も長い時間バッティング練習をする。


 著者が、イチローの集中力の高さを疑問に思い聞いて見た。


「最初から3時間打とうと思っているわけではありません。自分にはその日にやらないといけない目標があって、その目標をクリアするための練習をしています。その目標をクリアすれば、また次の目標が出てくる。目標をクリアするために打ちつづけていると、3時間、4時間と経っているだけです」


 1球1球に明確な目標とテーマを持つこと。補足すると、目標は改善点の明確化で、テーマとはどのように工夫し改善するかだろう。


 そのときイチローはいう。


「高い目標は、持ったらダメですよ」


 高すぎる目標は、いくら頑張っても達成できないことがある。手に届かなければ、そこで諦めてしまう。それは目標の設定ミスだというのだ。


 イチローはそうではなくて、頑張ったら手の届く目標。手の届く目標……と、設定すれば、努力しつづけられるというのだ。


 さらに、イチローは「生きた球を投げて下さい!」と要求する。


 バッティングピッチャーの著者は、生きた球を投げるため、走り込み、筋トレ、プロと同じメニューをこなし、イチローに挑んだ。


 イチローは、一度も打ち損じはなかったが、同じ条件で、二流のバッターと対戦すると打ち損じが見られた。下手なときには、バットをへし折るときもある。


 なぜ、イチローが打ち損じがないかといえば、常日頃から1球ごとに生きた球。力強く微妙な揺らぎがある球に対応することで、自分のバットコントロールと、多様なポイントの強い球を芯でとらえる技術が身につける研鑽を積んでいるからだ。


 このエピソードは、頑張ったら達成できる目標の設定と、常日頃から、力のせめぎ合いの真剣勝負を重ねることで、本番では研鑽された技術を発揮できると教えている。





 と、今日は、ここまでとします。


【わかったこと】

 1常日頃から真剣勝負を重ねて、本番でその研鑽された技術を存分に発揮する。

 2そのためには、漫然と練習するのではなく、1球1球に自分の課題と、解決の工夫を考え実践する。

 3そして、本番では、出端を挫き、負けるにしても、相手の嫌がることを意識して実行する。


 ん? 後は、要点読みでイイかも。


「うわわわーーーーん、なんで、オレは過去に学んだ同じことを勉強してることにさえ気がつかんのだ。涙」


 では、本日の稽古ここまで。ありがとうございました。



 

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