第2話 銃

ムイ「ねえねえ」


「何?」


ムイ「そこに落ちているのって」


私はそれを見た瞬間、胃の中から食べた缶パンとスープが戻りそうな感覚に襲われた。


ムイ「これ拾っていこうー」


「やめて!」


ムイ「びっくりしたぁ!どうしたのユイちゃん?」


「いや、、こちらこそ大声出してごめん」


ムイ「気にしなくていいよー」


やはりあの感覚は、、、


ムイ「弾はどこだーー後ユイちゃんの銃もーー」


「ムイ私のはいらない」


ムイ「そう言ってもー自分を守るくらいの武器はー」


「いいから!」


ムイ「ちぇー、」


自分でも驚くほどにその言葉が一瞬で出てきた。


ムイ「たまたまーどこだー」


はぁ、毎度こいつには大変な目に遭わされる


ムイ「あったー!!ふっふっふっ、これで怖いものなし」


「何か敵でもいるのか、」


ムイ「そこにいるじゃん、ユイちゃんの後ろに」


その瞬間背中を寒気が襲った


ムイ「ユイちゃん伏せて!」


驚いた拍子にそのまま伏せると


       バン


大きな音が周りを一気に静寂へと包み込んだ、そして前を見ると心臓に穴が空いている野犬が倒れていた。


ムイ「危なかったよー、まだ野犬が生きてたなんて」


私が立ち上がると、ムイが近寄ってきて

「えっと、ちょっと、、、そんな急に近づいてきたら、、」

顔が赤くなるのを感じて手で顔を覆おうとした時


「ペロッ」


ムイが舌で顔を舐めてきた、慌てて私がムイをおすと


ムイ「顔に血がついてたからねっ」


そう言った瞬間2度目の背中に寒気がした


ムイ「こいつどうしようかな、ユイちゃんを襲うとしたからバラバラにするか」


そう言ってバックから取り出した斧で四肢を切断した。

あたり一帯にはむせ返るような血の匂いが立ち込め、また吐き気催した


「ムイ!何やってるの!」

そう私が言うとムイは


ムイ「ユイちゃんを襲おうとした罰だよー」


そう言い斧の血を振り払い布で血を拭き取った、その時のムイの顔は恐怖そのもののように見えた。




その顔は笑顔だったから


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