第14話 最強の一組

 ♡―――――♡

『ほんと驚きね。攻撃は最大の防御であり、攻撃は最大の補助であり、攻撃は最大の妨害である。私がその言葉を一番実感してると思ったのに...それ以上に、あなたは強いわ。』

「それほどでも無いですよ。私は悲しみを感じながらここに立っているので。」


(私に勝てる人なんて一人も居なかった。今も私はずっと退屈。無双するアニメに憧れて格闘技を始めて、たった5年でここまで成長するなんて思いもしなかった。格闘技30年の師匠をなぎ倒してしまった時は、師匠に化け物を見る目で私を凝視された。)


『あなたに苦手なものなんてなさそうね。』

「いや、私の怖いものは...理解不能な攻撃です。サイコキネシスを操る人が出てきた時は、なんとか逃げれたけど...その時は心がとても痛くなりました。私はあの攻撃をしてきた男の人が、子供化してここに保護されている可能性があるって思うと、怖いんです...。」

『そう...。』

「まぁ、確率は低いだろうから安心しますね。」

『じゃあ、そこら中の生徒を一網打尽にしましょ。』

「久しぶりに全開で殺しにかかります。」


 まず最初は教室を探している四人組。

 ドアを勢いよく開けると、3人だけこちらを向く。

 一人は隠れている。おそらく妨害ヒンダ持ちだろう。


「あ、お前か!なんだ弱そうじゃねーかw」

「ただの鶏じゃねーか!【サンダー】ッ!」


 相手は勿論、生きているからこそ攻撃してくる。

 だが、その抵抗も虚しく、私に次々となぎ倒されていく。

 隠れている妨害ヒンダ持ちもサクッと倒し、次へ行く。


「な、なにあいつ...強...っ」


 理科室だ。どうやら相手側はポーションを作ることができるという能力持ちがいるらしく、その能力持ちの少女が他の人達に酸性ポーションや毒性ポーションなどを渡しているらしい。


「私には関係ない話です。」


 ドアを素早く開け、最初に研究者の少女の腹を殴る。一瞬短い悲鳴が聞こえた気がするが、無視。

 そして少女の近くにある実験道具が置かれある机を蹴り、ガッシャーンと使い物にならないようにする。すぐに驚いて逃げようとしていた酸性ポーションを持つ少年の首を締め、倒す。あとは毒性ポーションを一生懸命私に当てようとしている少女だけだになった。


「ゆ、許して...!」

「許すも何も、許すことなんてないじゃないですか。これは御遊戯ゲームですよ?」


 彼女は必死にポーションを投げているけど、当たらない。エイムが悪いな、って思ったが、そりゃあ死の恐怖で冷静になれないだろう。

 少女は怖すぎて気絶した。


「...そんなに怖かったのでしょうか...ごめんなさい。」

『ひぇ...』

「あ、ハートさんもごめんなさい。やっぱ怖くならないように努力しないとですね...」

『いや...(鶏なのにどこにそんな力があるかの恐怖心から皆怖がってるの気づいてないのかな...)』


 鈍感なダッkであった。


『というか私の出番どこ...?』

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