大根
スーパーで大根を丸ごと1本買ってみた。上手く切り分けて冷凍保存すればちまちまと分けて買うより楽だろうと思って。だけど帰り道は肩にかかったエコバッグの重さで潰されるかと思った。
うんとこしょ、どっこいしょ、なんてヒーヒー言いながら持ち帰ったこの大根。20cm程度しかないお勝手の作業スペースに鎮座していまして。お尻の方がどうしてもはみ出している状態。流しにも全部一気には入らない。
だけどそれを気にする俺じゃない。大根に当たってビシャビシャと跳ねないように、水をちょろちょろと出す。水は肌を撫でるように柔らかく、俺の手は垢を落すようにガシガシと洗っていく。皮も食べるから念入りにね。
そうして白い素肌が見えた大根を作業台に引き上げる。台に乗った方から容赦なく4等分に輪切りにしてしまえば作業台に収まる範囲で作業が開始できる。
まずは黙ってかつら剥き。やりづらかったらさらに半分に切れば良い。途中で切れても問題ない。調理するときには細切りにするから。かつら剥きを終えたら皮はどこかに置いておいて。
大根と言えば頭が甘くてお尻が辛い。だから4等分したものを頭の方からサラダ用、煮物用、普段使い用、漬物用に分ける。このうち頭から2番目の煮物用が1番早く切れるからここから解体開始。
ここは作りたいものに合わせて輪切りにしたり、分厚いいちょう切りにしたり。俺はおでんが食べたいから輪切りに隠し包丁を入れる。ポリ袋に入れたら口を縛る。そのままジップロックに入れたら冷凍庫にいってらっしゃい!
次は頭から3番目の普段使い用。これはまずポリ袋を用意。1~2㎜程度にいちょう切りにしてどんどんポリ袋に放り込む。これを冷凍保存しておけば汁物にも煮物にも、なんでもござれ。
さてさて次は1番お尻の漬物用。きんぴらにしても良いけど、今回は皮をきんぴらにするからね。短冊切りにしてこれまたポリ袋にイン。そこに小匙2分の1程度の塩を振る。そしてこれが大事! 梅昆布茶を小匙2分の1程度投入!
普通の昆布茶でも昆布出汁でも良いと思うけど、家には梅昆布茶しかないんでね。それと分量もこれはかなり適当。やってくうちに適量が分かってくるべ。最初は少なめの方が良いだろうな。足りなかったら食べるときに塩を振れば大丈夫!
ぽいぽいっと全部放り込んだらあとは口を固く縛る。空気を抜いて、なるべく大根がぎゅうぎゅうに圧迫されるように作るべし。漬物石を袋の圧だけで再現するってイメージだな。これは冷蔵庫の方に放り込んで放置すれば大体3時間もすれば美味しく食べられる。
1番頭側のサラダ用。これは細切りにしていく。輪切りにしたものを上下にスライスして、それを細く切っていく。繊維を縦に切ると甘みが増すとかなんとか。全部切ったら完成。好きなドレッシングを掛ければ食べられる。俺は今日の夕飯と朝食で食べる。ポン酢とか大葉ドレッシングが好き。玉ねぎドレッシングも良いね。
最後に皮。これはお尻側の半分をきんぴらに、頭側の半分をフライドダイコンにする。全部細切りにして、きんぴらの方は耐熱皿に入れて、砂糖、醤油、みりん、出汁を全部同じ比率で入れていく。今回なら大匙2分の1くらいなのかな。ぐるぐるっと2周適当に入れてるから正確なところが分からない。
ごま油をちょろっと入れたりゴマを好きな量入れたり。ニンニクを入れてみるのも美味しいと思う。全部材料を入れたらレンジで500w5分加熱する。そこから先はお好みで調節して見て欲しい。
もう半分のフライドダイコンはポリ袋に切った皮と片栗粉、塩コショウを少々振ってシャカシャカと振る。それを油でカラッと揚げるか、トースターで4分焼いてしまえば完成。
皮まで調理するのは面倒だけど、食費を削れるから。それに皮にこそ栄養があるものも多いからな。食べられるものはなるべく食べる。俺はそうする。
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