第4話
「それなら 魔力を抑える魔法とかあるんじゃあないの ??」
魔力さえ、カバーしてバレなければ安全に出れるんじゃあないのかな。
「そんな魔法も あるとは聞いたことがありますが わかりませぬ」
首を、横に振るピールモレス。
「うーん
そうだ 手枷」
イイこと、思いついたかも。
「はぁ?」
魔王に、はめられている手枷を調べるあたしに不思議そうな顔をするピールモレス。
「一旦 ハメてみるのは ??」
大きいので、腹巻きのようなジェスチャーをするあたし。
「あれは 魔力を吸い取る物で絶対的な量をどうこう出来る物ではないです」
理路整然と、反論するピールモレス。
「うー
んッ背中がモゾモゾする」
さっきから、ちょっとかゆみがあったけど違和感が大きくなっていく。
「どうされましたか?」
心配そうな、顔をするピールモレス。
「背中よ背中
どうなってるの ??」
背中を、ピールモレスに見せると、
「ややっ
パックりと………」
漆黒の羽毛に覆われた背中に、後頭部からお尻にかけて肌色があらわになっている。
「パックりとって
どうなってるの ??」
モゾモゾすると、肌色の部分が広がるが羽毛が抜けているわけじゃあなく一皮剥けている。
「いや その………」
あまりの、出来事に絶句するピールモレス。
「わッ
背中かゆかったけどスースーするわ」
お風呂に、入ったような爽快感がする。
「えッ
なんだこれはッ」
目が、点になるピールモレス。
「ワーー」
一瞬、視界がボヤケるあたし。
ズルッ
「パァーーッ
なにこれ脱皮しちゃったわ」
着ぐるみを、脱いだように巨乳の女が出る。
「アワワ」
ピールモレスは、女の全裸に釘付けとなる。
「キャーーー
服を着てないッ」
あわてて、胸を隠すあたし。
すると、ピールモレスが、
「魔王様の服を はぎ取って着て !!」
その頃
「なにやら 地下牢が騒がしいな」
玉座の間で、巨大なイスのヒジ掛けに背中をあずける男。
「ヒイロ様
どうかなさいましたか ??」
配下の、将が聞くと、
「いや 気のせいならイイのだが………」
妙な、胸騒ぎがするヒイロ。
「それなら 確認して来ますが」
首を、かしげながら言う男。
「あぁ たのむ」
うなずくヒイロ。
「ハッ」
その頃
「うぇー
外に出たら すぐ衣装チェンジしてやる」
ボロい、布切れ1枚を軽く巻いただけなのよ。
「出れないですけどね」
ヤレヤレという顔を、するピールモレス。
「いいや 出る」
もう、こうなったら意地でも出る。
「どうやって出るのです ??」
横目で、ジロりと視線を送るピールモレス。
「あたしって 魔王になったんでしょ ??」
「はい そうですが」
それがどうしたと、言わんばかりのピールモレス。
「それなら なにか 使えるワザはないの ??」
破壊的な、魔法を使いたいわ。
「うーん
とりあえず キューブを出すところからですな」
人差し指を、立てるピールモレス。
「キューブ
ってナニ ??」
ここにきて、やっと興味が出てきたわ。
「目の前に 四角い立方体をイメージするのです」
両手を、差し出すピールモレス。
「うん わかった」
「まぁ そう簡単にはいかな」
ブオオオン………
「こんなの出たわ」
ピールモレスの、真似をしたらちゃんと出せたわ。
「でッ
デカイッ」
出現したキューブの大きさに、度肝をぬかれるピールモレス。
「それで どうするの ??」
「それから 光の矢が飛び出すイメージで
と言っても出すまで3年ほどかか」
ガチャ
「おい 貴様
誰だ どこから入った!?」
鉄のドアが、きしみ音をたてて開く。
男が、独房の中へ入って来る。
「ヤベェ」
ズドーーン
「グギァ」
キューブから、巨大な光の矢が放たれて男を貫いて大爆発する。
「わー」
あまりの出来事に、驚愕するあたし。
「ワーワー
こりゃ大変なことが起きたぞ」
異世界に行ったら煉獄に住む悪魔の世襲をせまられたけど陰気なのはナシで奔放にヤるわ(異世界雛鳥の成り上がり) なばば☆ @bananabanana1E
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