第6話~異世界で少しだけ色々状況理解~

次に目覚めた時はかなり体が楽になってるのを感じた

と言っても腕一本動かすのに全力だった前回の目覚めに比べてだけど

窓の外は夕焼けだと思う何時間寝てたのだろうか

コンコン

「彩美さま入室してよろしいですか?」

”はい”

ガチャ

ドアが開きナターシャが入ってくる

「体調はいかがですか?」

”昨晩に比べればかなり楽になった何時間寝てた?”

「昨晩の日付が変わる頃からですから十七時間位ですね」

”すまぬが起こしてもらえないか”

「はい」

ナターシャが私の上半身を起こしベッドのヘッドボードとの間にクッションを入れて楽な姿勢で上半身を起こした状態にしてくれた

「なにかお召し上がりになりますか?」

”スープと柔らかいパン・・・確かコーヒーも設定ではあるはずだが”

「はいコーヒーもご用意できますよ」

”ではそれでお願いする”

「しばらくお待ちください」

ナターシャが部屋を出て食事の準備に行った


そうだ魔力でいいのかな

少し集中すると体の中心に何か今まで感じた事のない感覚がある

昨晩の感覚だとこれが魔力だと思うんだけど量的な物は分からない

自分の考えたストーリーを思い出す

・・・そうか魔法を連続で使うと体力が無くなって倒れちゃうシーンを書いていたから体力=魔力なのかな

昨晩は瀕死レベルで体力なかったから即魔力切れで気絶だったのか

あとでルシファーに聞いてみるか

今日は立つのは無理でも半身起きているだけなら色々出来そうだし


そうだ

指輪に集中して念を込めてみる

・・・駄目だアクアマリンが光ださない

やり方は昨晩と同じで昨晩より体力もあるので魔力も問題ないはず

そしてこの指輪は物語に書いてないアイテムなので詳細が分からない

でも指輪にかけた魔法が残ってるのは「感覚」として間違いないとわかる

多分だけど魔法具鑑定のスキルが少しだけどある感じがするしね

とすると発動できる条件があるのかな


ガチャ

ドアが開いて押し車を押したナターシャが入ってくる

押し車の上にはスープカップとパンそしてコーヒーカップに水差しが乗ってる

押し車をベッドサイドにサイドテーブルのようにセットしてくれた

「ではごゆっくりお食事を」

”あっ食べ終わったらルシファー呼んでくれるかな”

「承知いたしました」

ナターシャが部屋を出て行く


がっつくな私ってね

百日間寝てスープ一杯だけだから空腹度は凄い

でも一気喰いなんてしたら内臓が驚き裏返って口から出てきそうだし

パンはサイズ大き目のロールパンでスープはコーンスープだね

コーンスープは私が大好きだから主人公の好物にしちゃったんだっけ

少し温められたパンを一口サイズに千切ってコーンスープに浸して口の中へ

コーンの甘みとミルクに少しの塩で味を調えただけの素朴な味だけど染みるねえ

出来るだけゆっくりと一口ずつ胃を慣らしながらゆっくり

パンは小麦の風味が強くバターの主張も凄いけどフワフワで今の私には食べやすい

この物語では常備のパンとしてはバケットが普通だから商店街のパン屋さんまで買いに行ってくれたのかな

最後の一切れを食べる

丁度良い量だな胃が小さくなってるの満腹感が凄い

残ったスープを下品だけどスープカップから直接飲み干す

”ふぅ~生き返った”

生き返ったって洒落にならないんだよな物語の設定での覚醒であれば一度死んでるしね

コーヒーカップを口元に運ぶと心地よいコーヒーの香りが

一口飲むと酸味がかなり強いけど美味しい

まあ食べ物とかも私の趣味にあわせて書いてるから当然と言えば当然だけどね


「失礼いたします」

毎度のクリスタルを溶かして声にしたらこんな声だろうなって

”ルシファー手数をかける”

「彩美のためでしたら何も問題ありません」

”少し聞きたいこと多いので長時間になると思うのでベッドにでも座って”

「大丈夫です仕事柄で立つのは慣れてますから」

まあね王とか王妃って式典とかで長時間立つこと多いしね

”まず隠し部屋はどうだ”

「あと数日で工事が完了予定です秘密を守れる口の堅い職人だけを使ってるので少々時間を要して申し訳ありません」

”その程度であれば問題ない”

コーヒーを一口飲んで一息


”私は覚醒したのか?”

「間違いないかと」

”理由は?”

「覚醒を物語に記したのは彩美なので分かっている部分もあるとあると思いますが改めて確認したく」

”頼む”

「メネシスでは全ての人が魔法を使える訳ではありません闇属性と光属性以外は基本は魔法を使えません」

メネシスの人は属性と言う守護を持って生まれるんだけど基本は親の属性以外が生まれる事はないの

親が違う属性だったらどちらかの属性になる

属性は光と闇そして火に水と木

木は命って属性かな万物の生物は木から生まれたってのがメネシスの考え方だから

”そうだな”

「ただ例外的に両親のどちらかが魔法を使える場合は子が使える場合があります」

”うむ”

「闇と光の国以外の王族は魔法が使える血脈で保たれているので闇と光以外でも魔法が使える場合が多いです」

”そうだな”

「闇と光以外で魔法が使える状態になるには”覚醒”しかありません」

”覚醒した者の血脈を保つことで闇光以外でも一定数の魔法使いが存在する”


「そうです・・・ただ覚醒の発生理由は現状では解析出来ておらず偶発的に発生しかありません」

”それが私に”

「詳しくは後程順を追ってになりますが”この世界”が今回に限っては彩美をこの”世界”が無理やり覚醒させたかと」

”この世界が!?”

「なぜなら彩美はガイアで覚醒を開始して転移術が使える状態まで進行した時点でメネシスへ転移となるとこの後にお話しいたします事と整合性がとれるので」

設定だとガイアは私の転移前にいた現世のことだよね

この世界は命を持ち歩み始めた・・・と言う事は私の書いてない事が起こっていてもおかしくないか


「まず覚醒の話を最後まで」

”頼む”

「通常の覚醒は突然高熱が出て一時的に死にます」

・・・・・

「通常は数分の死で蘇生し肉体の再構成がはじまり高熱がでます」

・・・・・

「この死とされているのは何らかの力が体を再構成するためのスイッチを入れる為に一旦全ての身体機能を停止させてると考えられております」

”味わったよ見え聞こえ感じるのに体が冷たくなっていき息も出来ないが苦しくなく体を動かすことも出来ない状態”

「それがスイッチの入った瞬間です瞬間から肉体は細胞レベルで作り替えが始まり魂ですら再構成されます」

”では魂まで変わった私は覚醒前と別人なのか”

「いえ魂は再構成といって魔力を使える力が組み込まれる為なので」

”魔力は魂から生まれてるのか?”

「はい魂が肉体の力まあ簡単に捉えると体力を変換して魔力として発揮するですね」

おっと疑問が一個勝手に解決したよ

「肉体の再構成は魔力が流せるように体内に道を作る為と推測されています魔力は魂で作れても体外に放出出来なければ魔法を使う事は出来ませんので」

私の設定だと覚醒は数日高熱が出て魔法が使えるようになるとだけだったので詳細説明はたすかるなあ

「覚醒がおわると徐々に熱は下がりますが肉体と魂に膨大なエネルギーを使用するので数日は回復するまで寝込んだ状態になります今の彩美の状態です」


”でも待って私が女体化した説明がつかないよ”

「それは想いが影響したと推測されます」

”そりゃ純女になれたらって常に考えてはいたけど”

「本人の想いではありません」

”えっ”

「過去のデータから極わずかですが何らかまだ何の魔法かは解析中ですが特定の魔法が使える者がスイッチの入る瞬間に立ち会うと魔法を使える者が望んでいた外見等の介入が肉体再構成時に起きた例があります」

まって私のスイッチが入った瞬間に居たのは七海だけだよ

七海が私の女性化を望んでいたの

私が望んでいたの知ってるから七海も望んでくれていた可能性はあるけど

でもその前に!

七海が魔法をつかえる!?

「多分何を考えてるか予想付きますがガイアで魔法を使える者がいるはずない!ですよね」

”私の考えがバレバレだな”

「まあ前も話しましたけど逆も又正なりですので」

”そうだったな”

「その立ち会った方がいたのであれば過去に高熱を出したことはありませんか」

”一週間くらい医者が見ても原因不明の高熱を出したことがある熱が下がっても数日伏せていた覚えだ”

「その時の高熱は覚醒であった可能性が高いですね」

”学校帰って来たら高熱だったからスイッチの瞬間を見れなかったということか”

「覚醒しても自覚がなければ即魔法が使える訳でもないので本人が気が付かない場合も時々ありますので」

”じゃあ七海は覚醒してるけど気が付いてないだけで使おうと思えば魔法が使えるってこと”

「そうなります」


”歴史を遡って私の織りなした物語が世界に影響を与えだしたとなれば七海があの時点で覚醒する可能性はあるけど場所はガイアの謎だな”

「ガイアでも覚醒はおきます”まどか”のパートナーに関して覚えていますか」

”ああ真矢がいたぁ!書いてるガイアで覚醒してる”

「そうです物語はメネシスが生まれる為にガイアが生まれた瞬間まで遡り影響をしていると推測されます」

”そうだった異空間の双生児って設定だからメネシスが存在するにはそうなるか”

「そうなりますね」

”でも何で七海が覚醒したんだろう真矢に関しては半分強制覚醒の条件を作ったけど”

「彩美が原因です」

”はい!?”

「世界が彩美のパートナーとして先に覚醒させたのでしょう順番が先な理由は世界しか知らない理由があるのしょうが」

あっそれと永遠の命もなのか不老なのか

”真矢と同じく私と七海は不老で永遠の命になったのかな”

「それは間違いないかと魔力を使うには不老の体でなければ使う毎に寿命を消費してしまいますので」


”って事は世界は物語は私・・・私と七海を再会して永遠い一緒に・・・ひっく”

七海と再会出来るってなったら涙が・・・

駄目だぁ嬉しさが爆発して涙が止まらな

突然のなんとも高貴感満載の香りと堅いけど柔らかい不思議な感覚

目を開けるとルシファーが私を抱きしめてくれてる

「世界が無駄に七海を覚醒させたとは思えません世界は無駄を省き効率を求めてますから」

・・・・・

「ですので絶対に再会出来ます心を強く待ってください」

涙がとまりルシファーが本当に見惚れる優雅な動作で離れ元の立ち位置に戻る


「失礼でが指輪を鑑定させて頂きましたところ”念通”の魔法を施してあるかと」

”転移の直前に「念通」が使えるって感じたのでやってみた”

「念通はガイアで言うテレパシーと同じで道具を介す必要はありませんが道具に施したことで異世界でも念通が出来る可能性を求めたとね」

”そう・・・そこにあるオブジェにまどかが念通を施してガイアにいる時でも緊急連絡出来る部分を思い出して”

「簡単なイメージが限界ですが」

”設定では至急メネシスに戻れ程度のイメージしか送れないだったね”

「はい」

”だから私は生きている程度でも伝えられればとやってみたけど数言だったけど会話出来たのはうれしかった”

「既に念通が繋がっているのですね」

”昨晩に本当に数言だったけど魔力が持たなかった”

「まあ体力が枯渇状態でしたからね」

”そのまま気絶しちゃったよ”

「会話が出来たという事は七海も覚醒者は間違いないです」

”なんで?”

「理由は簡単です魔道具を使うには魔力が必要だからです」

”そうだった設定でそうなってる”

「しかし会話まで出来るとは二人そろって恐ろしいレベルの魔力ですね彩美と七海はまどかを超えた力を授かったようですね」

”えっ”

「まどかですらイメージまでしか出来ていません七海の声が彩美に届いたという事は七海も同様の力で無ければ無理です」


”でもさっきやったけど使えなかった一回で壊れちゃったのかな”

「いえ多分ですが使える時間が限られているのではないかと」

”どういうこと?”

「メネシスとガイアは常に同じ距離にいる訳ではありません」

・・・・・

「距離が近い時でないと念通が出力が届かないのではないかと」

”でもまどかのオブジェは”

「あれはイメージ程度までです会話となるとかなりの情報量がやりとり必要かと」

”モールス信号は簡単に長距離通信できるけど音声無線を長距離するには色々設備が必要な感じかな”

「すいませんガイアの科学技術に関してはあまり知識がありませぬので」

”そうだね基本は物語で科学技術に関してはガイア遠征組だけしか知らないしメネシスに持ち込まないルールでやってたもんね”

「その設定のおかげでメネシスの平安が守られ感謝しております」

”ガイアとメネシスの距離に関しては何か情報があるか”

「転移の術を使う時に満月夜の日ほど消費魔力が少なく月が欠けているほど魔力消費が多いとの経験談もあるので月の満ち欠けが目安になるのではと考えられてます」

”そうか昨晩は?”

「満月でした」

”これで指輪の問題も解決かな”


「次は彩美が転移した来てからです」

”それも気になる”

「転移してきたのは今いるベッドです」

”多分この世界で一番思い入れのある場所だからかな”

「はい通常転移は決められた条件の場所でしか発動出来ません」

”門がある場所のみって”

「門とはメネシスとガイアの特異点になりメネシスの特定の場所とガイアの特定の場所が必ず一対一で繋がっています」

”その場所は転移の術を使える者しか見えず使えない”

「使える人は極わずかで闇と光の国を合わせても数人だけです」

”超膨大な魔力を要求するって設定にしたからね”

「まあ簡単にポンポンとガイアに行けてしまうとガイアに侵略する者が出てくる可能性を考慮してでしたね」

”そう干渉は最低限”

「おかげで娘は数百年も時々数日帰って来るだけで母は寂しいですオヨヨヨヨ」

”ルシファー!設定からキャラ崩壊しないかい!?”

「私でもたまにはボケたりしたくなりますからお許しを」

”まあ本音を素直に話せない性格だもんね”

「そう設定されたのは彩美ですが」


”まあそれで闇は主人公のまどかと後から覚醒した真矢とルシファーだね”

「まどか達が使える門を開けるタイプでなく私は自分だけの限定タイプですが」

”そうだったね門であれば多人数の能力ない人も一緒に移動出来るって”

「光の国は王位継承第一皇女のカマエルが私と同じ限定タイプです」

”そう基本は限定タイプなんだけど人外の膨大な魔力で主人公が門を無理やり開ける術を使えるだけだからね”

「まあ基本は門を使うのは賭け要素が多すぎて能力あっても利用されることがほとんどありませんし」

”つながった先が大海原の真ん中とかマグマの海の中だったらメネシスの人でも死んじゃうもんね”

「命をかけてまで異世界のガイアに行く理由はありませんし」

”その点で門はつながった先が見えるので行き来しやすいのはあるんだよな”

「空間に穴が開く感じですかね」

”ルシファーは見た事ないの”

「必要がありませんでしたので」

”では門が無い場所に転移した私はなんなんだ”

「彩美の中に門を感じます」

”それって私自身が門ってこと”

「そうです繋がる先に関しては今後に御身体が回復したら実際に試して頂くしかありませんが」

”そうだね”


「転移されてきた時は男の体でした」

・・・・・

「体を毎晩拭いていたナタリーとナターシャの話では少しずつアレは小さくなり胸は大きくなっていたそうです」

”なんか毎晩見られていたのは恥ずかしいな”

「五十日目くらいに見た目は完全に女性化しましたが・・・失礼と存じつつアソコを詳細に見ると穴が無い状態だったそうです」

超赤面化です

”まあ研究という意味で仕方ないか”

「八十日目くらいに外見は完全に女性のソレになったとのことでした」

”あれそこで完成で目覚めなかったの?”

「推測ですが見えない内臓部分の再構成が残りの二十日は行われていたのではと」

”そうかお腹の中も別物だもんね・・・ってぇ!”

「どうかされましたか?」

”七海が先に覚醒して女体化する役割をしたって分かった!”

「何ですか?」

”覚醒は女でないと成功しない男に覚醒が起きると死んでしまうって設定してた”

「なぜ女限定に?」

”ガイアでのまどかの周りを百合天国にしたかった私の趣味からね”

「なるほどとしか答えられませんね」

”まあ女体化で乗り切るとか流石の世界ね私より設定を熟知してる”

「女体化はやっぱいお嫌ですか」

”知ってて聞くかい”

「創造主様であっても時々イジリたくなりますので」

”まあ完全四角四面より親近感湧くからいいけどさ”

「多分ですが通常は一週間程度の時間で覚醒は完了しますが女体化は完全な肉体再構成で百日を要し消費したエネルギーも恐ろしい量なので現在の療養状態になっているかと」

”療養期間の予想はつく?”

「通常は覚醒に要した日数くらい寝込むので恐らく百日ではないかと」

”長いが女体が手に入った対価と我慢するかな”


「そろそろお疲れが見えますが最後に」

”うむ”

「彩美が創造主特権でまどかをも遥かに凌駕する力を持ってメネシスに呼ばれたのは”ダブネス”に関わることと考えております」

”ダブネスを倒す為にまどか達がガイアで奔走してる途中で物語は私の手を離れたから何か予定と違う事になってるのか”


ダブネスはまあ異世界物語にいる魔王みたいな存在で超悪い奴

魔王群を使ってメネシスで平穏に暮らす人々を支配しようとして勇者的のと戦ってるベタな過去のストーリー

でダブネスは人々側に付いた三神龍う~んメネシスを構成する火と水と木の神でメネシスを生み出したとも言われる伝説の存在ってこの辺はプロットがまだ甘い場所なんだよね

ダブネスと三神龍が膨大な魔法合戦で戦っていたら力に耐えれなくなった空間に穴があきガイアに繋がってしまった

そこに落ちたダブネスと残った三神龍は穴を塞ぐのに命まで魔力に使い長い眠りについた

ガイアに転移したダブネスも力のほとんどが使えないレベルで衰弱して人目を忍んで力が回復するのを待っているがガイアでは魔力の回復が遅く色々試すと「人が憎しみを持った時に出るオーラ」が魔力に効率よく変換出来る事を見付け「念通」を使って世の政治家等を操作して絶え間なく戦争を起こさせている

その事を偶然知った「正義感の強い主人公まどか」がメネシスの問題でガイアが不幸になってるのは許せない!ってガイアに向かってダブネスを探して戦ってるのがナウな状態かな


「ガイアではここ数十年で大きな戦はありましたか?」

”百年単位であれば第一次と第二次世界大戦と合わせて一億人位がなくなってる過去の人類としての戦争戦死者を合計した人数より多いとの説もあるかな”

「それが原因かもですね戦死者が最後にだす憎しみオーラは通常より格段に多いみたいですので」

”じゃあ私の予定では完全復活はなかったのにしちゃうってこと!?”

「そうです完全復活をしたダブネスであれば転移でメネシスに帰ってくるのは造作もないこと」

”帰ってきたら三神龍も生きてるか死んでるか分からない現状じゃ大殺戮が始まるって”

「物語の創造主である彩美はそれを望まないと世界は出来る事をしたのではないかと」

”じゃダブネスを世界が消しちゃえば”

「世界は命を持ち空想から現実になり彩美の筆では世界を変えられなくなった」

・・・・・

「世界も同じように世界に干渉が出来なくなり傍観者と化した」

・・・・・

「唯一干渉できたのが創造主として縁が残ってる彩美だったと推測しております」

”でも七海も影響を受けているが”

「七海は彩美と心一つの存在なので干渉できた可能性はあります彩美が書いてるでないですか”心が繋がれば何でもできる”と」

”ああまだ考慮中だったキメセリフの一つで七海を巻き込んでしまったどうしよう”

「どうにもないですよ七海は巻き込まれなかった方が悲しいと思いますよ」

”えっ?”

「別の方法で女体化されて転移の場合は残された七海は一人になってしまう可能性ありますから」

・・・・・

「再会出来ても永遠に老いない彩美と覚醒者から見ればあっという間に老け寿命を迎えて永遠の別れ」

”世界が私に配慮してくれたってこと?”

「世界も生み出してくれた彩美には感謝していると思いますので」

”なんか世界の定義がまだ理解しきれないな設定に無い存在だからさ”

「まあ近いうちに”感じる”ことは出来るようになるかもしれないですね」

”それを願おう”

「さて少し顔色がかなり悪くなって来たみたいなので本日はこの辺りでよろしいですか」

”確かに疲れで眠気が強いな ありがとうルシファー”

「いえ彩美の為であれば何事でも」

ルシファーが部屋を出ると入れ替わりでナターシャが入って来て背中のクッションを抜いて寝かしてくれた

金色の持ち手のついたベルを渡される

「何かあればこちらを鳴らしてください」

”あっ魔法の呼び鈴だね”

「すぐに参りますので」

”ありがとうナターシャ”

「では失礼いたします」

食事の済んだ押し車を押してナターシャが部屋を出る

七海と再会出来る!久々に幸せな気持ちで寝れるよ

さて少し寝るかな・・・疲れが限界だったのか一瞬で意識は闇に吸い込まれて行く・・・

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