いたずらな微笑み
「あれぇ・・・?」
彼女(つき合ったばかりだけど)が、不思議そうに呟きました。
「これ・・穴が開いているよ・・・」
だぶだぶのジャケットに手を入れたポケットごと上げて。
「ふふ・・・」
無邪気に笑う顔が可愛いな。
・・・と。
あの時の僕は思ったのです。
その日は。
告白してから何回目かのデートで。
僕は無理して頑張ったバイト代を手にして。
張り切って、待ち合わせ場所にいったのです。
その日は風が強くて。
薄着だった彼女が寒そうだったから。
僕のジャケットをかけてあげました。
「あったかぁい・・・」
彼女は嬉しそうに笑みを浮かべていました。
だけど。
ポケットに手を入れた時。
いたずらを見つけた少女のように。
口元を綻ばせたのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます