第7話

新しく二人を迎え、三人体制で店を運営することにした。

そして、調整が終わり次の日。

外には、500人ぐらいが並んでいる。


まじで?


流石にここまで来るとは思っていなかったのか、二人も驚いている。

「こんな人数をさばいていたんですか、、?」

「やばいな、、」

俺たちは心の準備を済ませた後、店のドアを開けた。


「開店しましたー!」

すると、どんどん客が店の中に入ってくる。

俺たちは、どんどん作業を行った。

昨日に比べて、効率が5倍ぐらいになっている。


しかし、俺は少し違和感を感じた。

昨日と同じく人は多いのだが、20人に一人の確率で胸に同じバッジを付けている。

もしかしてこれって、、、


いっぽうそのころ、とある場所で。

「今から、会議を始める。」

「今日のテーマは、新宿ダンジョン内にできたベーカリーについてです。今、ダンジョンさんの素材を使ったパンを販売している話題の店です。当クランでは、そこを買収する方法で考えています」

「そのために、今日は10人ほど偵察員を派遣している。ここを買収すれば、相当な資金源になるだろう。」

「異論はないか?」

「「「「はい」」」」

「よし決定だ。今すぐにその店に買収を提案しろ。格安でな」

「メディアにも載せときます?」

「そうしとけ。デカくなり始めてる店を潰すのもこの作戦の目的だしな」


そして、その会議の数分後。

多くのメディアで、ダンジョンベーカリーを「殺戮クラン」が買収する方向でいると報道された。

そしてそれは、SNSで拡散された。

もちろんその影響は店にも。


「すみません、殺戮クランに買収されるというのは本当でしょうか?!」

「クラン配下になるのは決定でよろしいですか?」

「まてまてまてまて。情報が混乱してる。この店は一生どこにも譲らないので、ほとんどデマです」

俺は、めっちゃ困惑した。

報道陣が多くきたからだ。

どうやら、殺戮クランというところがこの店を買収しようとしているらしい。

そんなこと言ったって、この店は渡さない。

せっかくみんなの協力のおかげで伸びてきたのに、手放したくない。

どうせなら、世界一を目指したい。

それが俺の夢だから。

もしかして、さっきチラホラと見えたバッジは、もしかしなくても偵察員ってことか?

それなら納得がいく。

俺は、店のSNSで買収には絶対応じないことを伝え、従業員にもバッジを付けている人には対応をしないこと、と伝えた。

いわゆる出禁ってやつだ。

いつ何されるかわからない。


このダンジョンベーカリーを守るため、俺は動き出す。


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