第8話 休日の日、2度目の出会い
窓から漏れる陽の光に目を覚ませば軽く伸びをして少し跳ねている髪を手櫛でときながら今日はどうしようかと悩みながら私は軽くあくびを漏らした。
「……そういえば家にある魔導書はもう読んでたっけ……新しいの買いに行かなきゃ……」
私はもう一度伸びをしたあと水色のロングスカートと白のロングシャツに着替えてから長く伸びた髪をひとつにまとめてから必要最低限のものをカバンに詰めてから街へ出た。
「すみません。この魔導書と……あとこれと……この本もください。」
「ん?あぁ全部で……1000ヴェラクアだよ」
「分かりました。」
私は財布から代金を支払いそのまま本屋を出てこれからどうしようか悩んでいた。目的の本は買ったし今必要なものは特に思いつかない。私はくるりと来た道を戻り家へ帰ろうとした時パシッと腕を掴まれた。
「やぁ、昨日ぶりお姉さん」
「っ……!えぇあの時はすみませんでした……あと離してくれませんか?」
「少し話がしたくてさ……駄目かな?」
「……急いでるので」
「
その言葉を放った彼の瞳は一瞬、妖しく赤く光った。私は肩を揺らし逃げられないことが分かればため息を吐いたあともう一度「離してください」と告げた。彼は軽く笑みを浮かべれば掴んでいた手を離し「行こっか」とだけ伝え歩き出した。
暫く歩けば彼の家であろう場所にたどり着きドアを開け私に入るよう促してきた。私は少し警戒しながらも中に入り彼の方を向いた。
「……それで話ってなんですか」
「ん?あぁ面白そうな魔法使いが居るなぁって思ってさ」
「……どうも。」
「嬉しくないって顔だね。そんなに警戒しなくても別に何もしないよ」
「……別に嬉しくもないので。」
私はため息を吐きながらそう告げ目の前にいる相手を見つめた。どうして悪魔界に住む悪魔がこの国に住んでいるのか、どうして人間のふりをして暮らしているのか。聞きたいことは沢山あるはずなのに出てこない。
「……どうしてこの国に俺みたいなのが住んでるか気になる?」
その言葉を聞いて私は肩を揺らした。あぁそういえば聞いたことがある悪魔は人の心を読むことができると。彼は私の心を読んだのだ。彼はにっこりと笑みを浮かべながらこう告げてきた。
「
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