第7話 その日の夜


バタン。私は勢いよく家のドアを閉めそのまま座り込んだ。なんで、どうして、そんな言葉ばかりが頭を駆け巡った。私はため息を吐きゆっくりと目を閉じた。


「……悪魔がこの国に居るなんて……どうして……」


そんな私の言葉は空へと消えた。私はもう一度ため息を吐き立ち上がればチラリと窓を開け空を見上げれば大きな月が浮かんでいた。ほんの少しいつもより魔力が増えている気がした。



「……明日は休みだし少しだけならいいかな」



そう呟いてから私は少しラフな格好に着替えてから外へと出た。外へ出れば星や月が綺麗に輝いていた。


「月の精霊ロナよ今ここに。我が足元の闇を払い給え……!」


私がそう唱えれば足元はパァっと明るくなりピカピカと光っているように見えた。足元を見ていれば漠然と感じていた不安は消え去っていて。暫く月や星、そして光っている足元を見つめながら風に当たれば私は笑みを浮かべていた。



「……もう会わないといいけど……なんてね」


そう呟いてから私はもう一度小さく詠唱してから足元の明かりを消して家の中へと入った。さぁ明日は何をしようか。そんなことを考えながら私は眠りについた。

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