第2話、ワンチャンスという名の試練
とりあえず状況を思い出してみよう、この姿からして年齢は恐らく10歳辺りだろう。名前も前世と同じであれば僕の名前はアッシュ・クロスガードという名前のはずだ。
そして前世通りなら貴族であり、位は伯爵であるだろうな。
そうなると両親が間もなくまたはもう死んでしまって僕が領地を後を継いで運営を始めるのだけど両親も僕と似ているというか悪徳貴族だったので領地は荒れているのに税金は持っていくので最悪だった。
なのにそこにさらなる畳み掛けたのが前世の僕であり、それをしていたから民たちから恨まれて殺されても仕方がないと今では思っている。
いきなり子供が領地経営なんて無理な話かもしれないけど圧迫する政治はすることはなかったのにとかつての行いを思いだして反省をしていた。
でもこれは良い機会かもしれない現代の日本で色々と学びながらこんなことをしてあげればもっと良かったかもしれないと勉強しながら後悔をしてはいたけどこれはそんな後悔を無くす機会になるかもしれないと感じた。
さて、そうと決まればまずはこの領地の税収や街の状況など色々と調べてそれらを改善して住みやすい領地にさせてみせよう。
とりあえず私利私欲で使うお金は当分の間はなしだなと思いながら僕は服装を整えてから部屋から出た。
するとメイドたちが頭を下げて挨拶をしてきたので僕もすぐに挨拶を返した。
「おはようございます、いつも朝早くから仕事をしてお疲れ様です」
笑顔でそう言って事務室に向かい始めていたけどメイドたちが若様が挨拶をするなんて余程に良いことが起きたのかしら両親もついこの前に亡くなったと言うのにと密かに話している声が聞こえた。
確かに親が普通に亡くなってしまえば悲しむのが当たり前だけどこの世界の親たちに対しては何も涙など流すことはなかった。それ程に親子の絆はなかったとも言えるかもしれないけど。
ともかく今はこの状況を改善してより良く領地を発展させないと考えて事務室に入った。そこでは前世では滅茶苦茶に迷惑をかけた上に苦労とさせてしまった執事のドドラさんがそこにはいた。
本当にこんな僕を最後まで面倒見てくれたドドラさんにはお礼を言いたいけどこんなことをすれば頭がおかしくなったと終わらるので僕は普通に挨拶をすることにした。
「ドドラ爺、おはようございます。いきなりで申し訳ないけどこの領地の経営している予算などその計画など確認したいから持ってきてくれるかな」
それを聞いたドドラ爺は若様、何か悪いものでも食べてしまったのですかと驚かれたけど別にそんなことはないからお願いしますねと再度、お願いをすると分かりましたと言ってその場から立ち去り集め始めた。
本当にかつての僕がどれほどに駄目なやつだったのか改めて思い知っていますけど今回というか神様から貰ったこのチャンスを逃さずにしっかりとして生きよう!
その為にも領地の統治はかなり大切な事だからなと思いながら僕は待っているとドドラ爺が色々と持ってきてくれてこれから調べて見ることにした。
その結果、予算の使い方も領地の状態も考えていたよりもかなり悪くなんなのこの僕に入ってくるお金の多さは貯金もあるから当分はこれはいらないからカット、そしてこのお金を別のところに使う。
まずはメイドやドドラ爺の給料を少しでも上げることやそして荒れ果てた領地を立て直す。まずはこの税金をしっかりと民たちの為に使い正しい内政体制を整える。
基本的なことだけどとても大切な事でもあるので今すぐにも行動を移さなければならないと考えた僕はこの屋敷にある溜め込んでいる財産を遠慮なく使い始める事にした。
財産を持っていても使う相手がいなければ価値がないものと同じだから価値があるうちに使い始めた、まずは飢えている領民のための支援と飢えないように魚を与えるだけではなくて魚のとり方を教えて置かなければならないなんせこの領地はかなり恵まれている場所なのだから。
僕はこの先、大変な事が起きるのは当然だとして神様から与えてくれたチャンスでもあり試練だと思っている。
あの時にこうしてあげれば良かったと後悔をなくす為にも全力で取り組む事にしたのだった。
そして後悔を感じて日本で学んできたことが無駄ではなくなったことに感謝をするべきだなと感じながら領地経営を始めたのであった。
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